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離島の保健師をやってみた!「島で学んだ100のこと」

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10年前に沖縄の離島で保健師をしていました。沖縄で、しかも離島で、さらに保健師として暮らした約2年間の日々を振り返ります。100回で連載終了の予定です。
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#助産師

「離島で保健師をやってみた」第10回 〜離島の診療所 その2〜

 平日は家庭訪問もあり、阿嘉島に行き、診療所でもご挨拶するのですが、夜間帯や休日は、役場や宿舎のある座間味島にいることが多く、お会いできないため、なかなか親しくお話しできるまでは時間がかかりました。阿嘉島&慶留間島エリアのみなさまには共通して、オフでお会いする機会が少ないです。それゆえのアンバランスな感じは島の人間関係にも大きな影響を与えていきます。  それぞれの医師は(少し大げさな表現ですが)基本的に24時間ひとりでひとつの島を守る必要がありますので、ほとんどの時間を島で

「離島で保健師をやってみた」第9回 〜離島の診療所 その1〜

 私の過ごした離島、座間味村はいくつかの島で形成されています。座間味村役場のある座間味島、その対岸にある阿嘉島、そして慶留間島、この3つの島が有人島で、あとはたくさんの無人島があります。阿嘉島と慶留間島は20年ほど前に大きな橋で繋がりました。座間味島と阿嘉島および慶留間島は距離がありますので橋はなく、村内航路の船による移動となります。  つまり、大きな括りでいうと、座間味村は二つのエリアに分かれています。座間味島エリアと、阿嘉島&慶留間島エリアです。日中は村内航路などがあり

「離島で保健師をやってみた」第8回 〜沖縄本島 出張編〜

 今回は、離島の生活から解放された「出張編」をお送りします。2年間の離島生活で、島の外、つまり沖縄本島および周辺の島々などに出張をした回数は、ほんのわずかでした。おおよそ月に1回ほどのペースで沖縄本島に行きましたが、保健師の研修は案外多く、全部参加していたら、週1ペース以上になるくらいです。陸地が続いている市町村であれば、すべて参加できるかと思いますが、離島の場合はそうもいかず(前回説明した通り、1日の研修が2泊3日になります)、かなり厳選して研修などへ参加していました。