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【一人で勝手に旅気分】340

(過去の旅についての振り返りです)
★引き算では個性は生まれない(2019年年10月15日)

【記事累積:1987本目、連続投稿:920日目】
<探究対象…インド、カルカ、ボランティア、あまのじゃく、愛国心、個性>

今日の「ナゼ・ナゾ」は、インドの写真です。この写真を撮影したのは、ラオス第1期の10月初め、オークパンサーに関連した大型連休を利用してインド北部を訪れたときした。さて、どんなところが「ナゼ(疑問を持った)・ナゾ(気になった)・アンテナ」に反応したのでしょうか。

ラオス第1期では国際ボランティアキャンプに2度参加しました。1度目は7月初めのネパールで、2度目は10月初めのインドでした。7月のネパールのときは、国際ボランティアキャンプを主催するNGOからボランティア経験が豊富な日本人のリーダーが同行してくれましたし、さらに日本人の方がもう一人参加していたので、とても心強かったです。しかし10月のインドのときは、申し込みをしていた日本人は私だけで、しかも私が希望したボランティアプログラムに同時期に参加する人は他にいなかったのです。

私が参加したプログラム名は「Stop the climate change」で、インド北部のヒマラヤに近い村の山の樹木を守ることによって気候変動に歯止めをかけるものでした。具体的な活動内容としては、この辺りの桃の木に絡まってそれを枯らしてしまうツタや雑草をひたすら鎌で刈り取るというものでした。

プログラム参加は私だけでしたが、現地での活動をサポートしてくれるNGO「RUCHI」のメンバー2人が一緒に活動してくれました。そのうちの一人は、寝食などでも行動を共にしてくれたので、色々と会話することができましたし、その方は日本のことに興味があったようで、たくさんの質問を受けたのでした。またこの方の提案で朝や夕方に散歩をし、ヒマラヤの素敵な景色を見ることができたのでした。

今日の写真に写っているのは、ボランティア最終日に訪れたダムの上でNGOの方に撮ってもらった鎌を持った自分です。私がここに注目した理由は何であるのか推察してみると、私が活動していたのはインドなのに堂々と「NEPAL」と書かれたTシャツを着ていたからだと思います。インドに着いてから2日ほど自由に動くことができる日があったにも関わらず、そのときにインドをモチーフにしたTシャツを買うこともせず、ネパールで買ったTシャツをわざわざ持参し、それを着て活動するという天邪鬼さがありました。

ボランティア最終日は午前中で活動を終え、昼過ぎに山村を離れてカルカの町に戻って、夕方の列車に乗ってデリーを目指すというスケジュールでした。そのため今日の活動は時間が限られているから、やってみたいことや見てみたいものがあればそれを優先しようとNGOのメンバーが提案してくれました。そこで私は活動場所からそう遠くないところにあるダムを見たいと伝えたわけです。そして、そのダムの上に立った姿を記念撮影してくれるというので、鎌を持ったポーズを取ったのでした。

このときのボランティアに持参したTシャツはネパールだけでなく、シンガポールとラオスのものも持ってきていて、日替わりでそれらを着て活動したのです。それを見てNGOのメンバーからは、「なんで日本のTシャツは持っていないんだ」とか「お前は日本が嫌いなのか」と言われたのが印象に残っています。連日、国名が書かれたTシャツを着ているにも関わらず、自分の国籍のTシャツは持っていないというのが、彼らには不思議に映ったのでしょう。そう言われて、自分には愛国心のようなものはないかもしれないと改めて考えさせられたのでした。

今回の「ナゼ・ナゾ」は、インドにいるのにネパールのTシャツを着て堂々とポーズを決めている自分の写真でした。振り返ってみると、私は小さな頃から王道というのかベタというのか、多くの人が選択するような行動を避けたがる傾向がありました。しかしそれはみんなと同じでは面白くないと考えて選択しているだけの安易な行動であって、周りがどう行動しているかなどに気にせず我が道を行くというものではありませんでした。そのため「個性」と呼ぶには程遠いものでしたし、それは大人になった今でも抜け出すことができていない「未熟な勘違い」だと思っています。王道やベタを避けるという単なる引き算のような行動では個性にはたどり着けないということですね。

ただ習慣とは恐ろしいもので、王道やベタを避ける行動が何度となく繰り返されことによって、何が王道やベタなのか分からない状態になっている気がします。ただそれは、自分に正直であるがゆえに生じ、適度な自覚の下にある「良い意味での他者との違い」にはなっておらず、気づかないうちに生じている管理不能な「悪い意味での他者との違い」なのです。こうして写真を振り返ったとき、当時の自分のドヤ顔を見て、ようやく管理不能なイタさがあることに気づけるだけなので、今後の課題は事が起こっている最中にどれだけ自分を客観視できるかですね。

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