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「ハケンアニメ!」という映画が面白すぎた

この映画、「大怪獣のあとしまつ」だと思ったら「シン・ゴジラ」だったくらい面白すぎた。
「ハケンアニメ!」は辻村深月さんが原作のアニメ制作の裏側を舞台にした映画だ。
私がこの映画の予告編を見たとき、なんとなく嫌な感じがした。随所にちりばめられたアニメオマージュ。そう、この嫌な感じはあれに近い。冒頭にも書いたとおり「大怪獣のあとしまつ」を見たときに近い感覚だ。

今回ネットフリックスに「ハケンアニメ!」が来ていて、仮面ライダーブラックサンとガンニバルにハマっている私は中村倫也さんと吉岡里帆さんが出ているのを知って見てみた。

この映画、はっきり言ってめちゃめちゃ面白い。
笑うところは笑え、泣くところは涙が流れる。
しかもよくある「ほら、ここ笑うところですよー。いいですねー、ここ笑うところですからねー」っという寒い演出が全然ない。
あくまで劇中で登場人物たちが一生懸命になっている姿が面白かったり泣けたりするのだ。
この手のアニメ制作裏側を描いた作品には、「SHIROBAKO」がある。
「ハケンアニメ!」を見る前は、どうしても頭の中で「SHIROBAKO」と対比してしまったが、両者はテイストがぜんぜん違う。言い換えれば、それぞれにちゃんと個性がある。
「ハケンアニメ」は映画が始まってしばらくはギスギスした空気感が漂っている。クライマックス手前までそのギスギスは続く。ゆえに、私達は作品に感情移入ができる。
このギスギス、ようは仕事の人間関係のギスギスなのだ。
自分には貫きたいことがあるが、周りの人間にわかってもらえない、応援してもらえない。気づけば睡眠時間を削ってまで働いているが、結果は反映されない。
アニメ制作でなくとも誰もが感じたことがある「うまくいかない」感じ。
だからこそ、終盤になって登場人物が一緒になって頑張る姿に涙が出るのだ。

この映画、かなりのおすすめ作品。予告編を見て「だいたいこんな感じの映画でしょ」と思ってみると、あまりの名作に感動すると思う。

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