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僕たちは、見たいものしか見ていない

僕たちが見たり、聞いたり、感じたりするとき、眼、耳、鼻、舌などの感覚器官によって集められた情報が脳内に送られます。

その情報を基に、この世界はどうなっているか、目の前にどんな世界が展開しているかを把握します。

しかしこの感覚器官が捉える情報があまりにも多いので、脳内処理の効率化のため、必要ない(重要でない)と判断した情報を無意識に削除し、見ないようにして意識から排除します。

そしてその削除された情報を基に、視点や概念、枠組みや信念、あるいは意見や意思などが意識化され、認識されます。

これが「私」というフィルターです。

逆に言うと、意識化されないものは見えていない、つまり僕たちは自分が意識化したもの、見たいものしか見ていないのです。

僕たちは全員、この自分専用のフィルターを通して、世界を捉え、観ています。

そして困ったことのひとつに、このフィルターは自分の脳内オリジナルであるにも関わらず、それをたったひとつの世界の真実・事実だと思い込んでしまいがちなのです。

このフィルターは自分の脳内で創り出した自分オリジナルのフィルターですから、当然ながら他の人に当てはまりません。

ほんとうのところ、このフィルターは事実でも真実でもなんでもなく、自分にしか使えないフィルターなのです。

確定した現実や事実などはなく、それぞれ、その人たちの感覚器官が捉えた切れ切れの情報をつなぎ合わせ、

その情報を元に、記憶は自分のフィルターに合わせて都合の良いように脚色します。

ゆえに、僕たちが事実だと信じていることは、脳内で脚色して創り出した幻想に近いものなのです。

本当のところは、この三次元世界には、確定した事実などはありません。

全ての人がそれぞれオリジナルのフィルターを通して世界を見て、自分の世界を体験しているのです。

ほとんどの人は、自分が視ているオリジナルの世界を、唯一の真実・事実だと思い込んでいるのです。

苦しみは、自分で創り出した幻想を事実だと信じ込むことで生まれます。

僕たちが囚われてしまいがちなネガティブエネルギー(三毒/貪欲・怒り、憎しみ、愚かさ)も、実は自らが作り出した幻想で、「虚(うつろ、中身がない、うわべだけ)」のものです。

それはフィルター自身の歪み、汚れ、濁りによって生み出される、幻覚であり、浮かんでは消えていく、水の泡のようなもので、事実ではないのです。

この水の泡のようなものを真実・事実だと勘違いしてしまうことで、そこに苦しみという摩擦が起きるのです。

苦しみから抜け出す方法の一つは、全ての苦しみは自分のフィルターの歪みが創り出している幻想である、ということを腑に落とすことです。

そうすれば、この幻想であり実体のない「三毒」から離れ、フィルターを清浄でクリーンな状態に戻し、保ち、本来の自由で滞りのないスッキリとした自分に戻ることが出来るでしょう。

ちなみに「私」という漢字の「ノギ辺」から横棒「━」と左右の斜めの線を取り去ると「仏」という漢字になります。

この三本の線が「三毒(貪欲・怒り、憎しみ、愚かさ)」と言われています。

三毒を取っ払って、仏になりましょう(^-^)

僕たちはみんな、ほんとうは仏さまなんです。


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