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ほぼ日手帳に書いていること。

昨年の終わりに、ほぼ日手帳のカズンを買った。

たっぷりとしたA5サイズ。外出時にカバンに入れると、ちょっとした鉄アレイを入れた気持ちになれる、頼もしい重さの手帳だ。今年は、これに文章とデザインについて、勉強したことを書きつけている。

文章の勉強。

今まで、10年ほどブログを書いてきたけれど、最近ふと自分で思っているよりも、文章を書くことが好きなことに気がついた。

普段のなんでもないような気持ちや、日々のささやかな楽しみについて、もっとたくさん書きたい気持ちになっている。なので、もう少し文章について学んでみたいと思った。

といっても、専門的な学習というよりは、娯楽の延長線。今まで読み流していたものを、ぎゅっと掴んでメモを取るだけ。でもこれがとても楽しい。

文章を書くことについて、誰かが語っているコラムを読むのが好きだ。人によって、朝から書くひともいれば、夜をくぐりぬけて明け方に書くひともいる。一度ノートにまとめる人もいれば、とっておきのテキストエディタで自動筆記する人もいる。

実用的なテクニックの話も、ごく個人的な文章との向き合い方についても、気になるものがあったら、しゃもじでご飯の美味しいところをすくうように、大事にメモを取っている。文章の書き方の多様性に触れると、自分が何か書くときも、少しだけ心強いような気持ちになる。

他にも素敵だと思った短歌を写したり、本の感想なども書いている。書いたり読んだりの記録がたまってくると、それだけで満足しそうになってしまうけれど、同じだけアウトプットすることも楽しんでいきたい。

デザインの勉強

私は、デザインに対して、一度失恋した相手をこっそり影から眺めているようなじりじりした気持ちを持っている。

グラフィックデザイナーになりたくて、地方の専門学校に通い、デザイン会社に就職したけれど、こつこつ返した奨学金を完済する頃には、自分の能力と体力の限界を感じ転職してしまった。今はフリーランスでイラスト業に専念している。

だけど、どうしてもデザインが好きだ。一度は、手離してしまった夢だけど、気がつけばデザイン年鑑を本屋で眺めている。その度にまばゆいような、憧れの気持ちが炭酸のように、マグマのようにボコボコ湧きまくってしまう。

なので、決めた。ごはんを食べ放題できるような、メインの職業にできなくてもよろしい。素敵なデザインをずっと見つめ続けたい。憧れを失いたくない。届かなくても手を伸ばしたい。老後のチャンスを狙って、好きなものをずっと勉強していきたい。

具体的には、街やネットで見かけた好きなデザインをなるべく忠実にスケッチして、どこに自分が心惹かれたのか、なぜ美しく見えるのかを余白に書き付けている。(これは非常に楽しいので、もし同じ趣向の人が居たら、おすすめします!)

じっくり眺めて、意匠をまねして書いてみると余白の美しさや、文字組の妙や、テキスタイルの秘密に気がつくことがある。赤字で、好きな箇所を数えていくたびに、高揚で頭がぼんやりする。

幸いなことに、世に放たれたデザイン作品を、どれだけゼロ距離で熱烈に見つめても、迷惑防止条例に引っかかることはない。そして、素人でも日々の生活の中でデザインをする機会はわりとある。
年賀状や、SNSのアイコンにヘッダー、noteのアイキャッチ画像も。ささやかな創作を楽しみながら、憧れに手が伸びるかぎり、のばしてみたい。

この手帳を、1年間で隙間なくびっしりと埋められる自信はないけれど、細く長く、好きなことについて学んでいきたい。中身が憧れや好きなものでいっぱいになったら、読み返すのがどんなにか楽しいだろう。毎夜、ほくほくした気持ちで分厚い帳面の表紙を撫でている。

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たけのこスカーフ
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