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GR3を手にするまで④

GR3…ではなくて、まずはX-T20と銘匠光学 TTArtisanのレンズを手に入れた。手にすると当然だから撮りたくなり、まもなく日も暮れるという夕方に近所の河原まで行く。この辺りは子供の頃となんら変わっていない。

シャッタースピードやISO感度、露出補正も、絞りもピント合わせも、全部がマニュアル操作という、スマホを手にして撮影するようになってからは、全く気にしなくなっていたことのすべてを、ひとつひとつ決めて試していく作業…

いきなり手で火を起こすような、と言ってはやや大袈裟だが、ボタンひとつで完全オートマチックに慣れていた撮影という行為が、いきなり面倒で手間のかかるように変貌した。

しかし、これが楽しい。これを期待して、このカメラとレンズを選んだ訳なので、撮影前のこのもたつき感がなんとも楽しい時間となっていく。

「撮れちゃう」から「写るようにする」といった感じだろうか。とにかくちゃんと設定をしないと写らない訳なので、失敗写真を量産することと背中合わせなのである。

これが記録写真だとしたら許されないが、そうではない。上手く写らないことが次の糧となり、また撮影に行けば良いのである。実に気楽なもんである。

なんとなくだが、魚釣りと似ているような感覚に思える。釣り上げることを目的にしているようで、しかし、実は釣れるまでの過程を楽しんでいる訳である。

釣れない日があるから、なかなか釣れないから、だから釣れた時の楽しさがある。

これが漁師さんではそうはいかないが、趣味としての釣りはそんな感じなのだと思う。その証拠に絶対に釣れる釣り堀での釣りは、そう長い時間は楽しめないのである。

話が少し逸れたが、とにかく、そう簡単にちゃんと撮れなくて良いのである。

そんなことを言いつつも、きれいだなと心が動かされるシーンを、なんとか上手く切り取りたいとは思っているつもりだ。

そんなこんなで、初めての撮影日に撮った一枚がこれだ。

近所の河原

やっぱりスマホで撮った(撮れた)ものとはかなりテイストの違う絵が出てくる。

つづく。

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