竹虎四代目(山岸義浩)

明治27年(1894年)から続く老舗竹屋の四代目。海外メディアも注目する高知にしか成育…

竹虎四代目(山岸義浩)

明治27年(1894年)から続く老舗竹屋の四代目。海外メディアも注目する高知にしか成育しない日本唯一の虎斑竹(とらふだけ)という地域資源の魅力を発信する。2018年、メキシコ・ハラパの世界竹会議で基調講演し世界竹大使に任命される。

最近の記事

竹磨き脱衣籠のある温泉宿

温泉旅館さんの更衣室で使われている竹編みの脱衣籠の画像が送られてきた。もう何年も前に製作させてもらったものだが、磨きの竹ヒゴらしい綺麗な色合いに変わった籠が大切に使われているのが良く分かる。数枚の画像にズラリと並ぶ竹籠たち、何度も何度も繰り返して見ずにいられない、これだけの揃うとさすがに壮観だ。 実は、この四ツ目編みの衣装籠は三個組で製造しており当時はそれなりに需要もあった。しかし、磨きは竹表皮を削る工程だけでも手間と時間がかかる、このような大型の籠だと意外に思われるほど長

    • 籠目の魔除け

      「昔より目籠は鬼の怖るるといい習わせり」と江戸時代の「用捨箱」という随筆に書かれてる事を知った。竹細工には編み目を籠目とも言って様々な種類があるけれど、沢山ある中でも六ツ目編みは典型的な形で虎竹六ツ目ランドリーバスケットなどシンプルな籠に多用されている。この六ツ目の六角形に不思議な力があり魔除けの印として使われていたそうだ。 現在では、そのような六ツ目編みの事など若い職人はあまり知らないのかも分からない。しかし、この30年ブログ「竹虎四代目がゆく!」では、竹の事しか知らない

      • 再発見!孟宗竹の魅力

        師走のニュースを見ると門松を作っている様子が映っていたりする。年々、正月らしい特別な気分も薄れつつあるが、このように竹が主役となり登場する季節はやはり新しい年を迎えるのだという少し気が引き締まる思いがする。門松に使われている竹は青々として画面を通してさえ気持ちがいい。使われている竹は立派な真竹である、あの青さ、ハス切りされた身部分の白さは誰もが心地良く感じられる色の取り合わせだろう。 全国的にみれば竹林面積の中では真竹が6割を占めていて圧倒的に多いのだが、自分たちの虎竹の里

        • 代官山蔦屋書店「にっぽんの暮らし展2023」に出品させていただきます

          代官山蔦屋書店エリア内にある代官山SITE GARDEN GALLERYでの【にっぽんの暮らし展2023】温故知新-日々のうつわと道具-は長く続いており、今回で10回目となる人気企画らしい。年末から楽しそうな催しが新年1月末まであるのだが、竹虎は1月3日(火)~11日(水)までの期間ポップアップ出展させて頂く予定だ。 実は、そろそろリアルでの展示も面白いなあと考えていた矢先だった。コロナ直前にスタートしたパリでの竹籠展示がギャラリーが開いたり閉まったりを繰り返した後に中止と

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          留学生の竹虎工場見学

          高知にこれだけ沢山の留学生がやって来られているとは知らなかった。龍馬学園さんという県下最大の総合専門学校から60名もの参加者と連絡を頂いた時には、何かのイベントか特別な催しでもあって海外からこの時期だけ来日されているのかと勘違いしていたほどだ。 竹虎の店舗は、昭和45年3月のオープンから国道56号線沿いにあって当初より観光バスの立ち寄り先にしていただいてきた。現在では道の駅などが充実してきて長距離ドライブの休憩所には困る事もなくなり、その役割はずっと前に終えているが、大型バ

          留学生の竹虎工場見学

          続・命名の父・牧野富太郎博士生誕160年!日本唯一の虎竹移植プロジェクト掘り上げ

          虎竹の里には竹林に向かう細い山道が沢山通っている。季節になればこの道を通って虎竹が運び出されてくるのだが、今回運び出されて来た竹は根ごと掘り上げられているから特別中の特別だ。 竹虎初代宇三郎が虎竹と出会った100年前、竹林面積は今のように広くはなかった。そこで、少しでも生産を増やすため山主さんを説得しながら竹林を増やしてきた歴史がある。初代は魅了された虎竹の可能性に心躍ったのだろう、そしてその当時も、きっと今日の自分たちのように竹を掘り上げ隣の山、さらにその隣の山へと植えて

          続・命名の父・牧野富太郎博士生誕160年!日本唯一の虎竹移植プロジェクト掘り上げ

          命名の父・牧野富太郎博士生誕160年!日本唯一の虎竹移植プロジェクト掘り上げ

          命名の父・牧野富太郎博士生誕160年ほ記念した日本唯一の虎竹移植プロジェクトは、ついに虎竹の掘り上げの日を迎えた。竹虎の職人に加えて、日頃から植物の管理に精通された牧野植物園の職員四名に加えて、アドバイザーとしてもプロの方にお越しいただいて本当に心強い。 そもそも虎竹は伐採するものであって、根堀りが許される竹ではない。山主は元より、竹林管理を任されている山の職人は何年もに渡って竹林を見続けているから竹根を切ることすら全く良い顔をしないのだ。 しかし、今回だけは牧野博士の生

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          昭和の竹屋さんと虎竹魚籠

          あれは何時だったか?深い渓谷の流れを右手に見ながら、長い下り道をおりた所に小さな竹屋さんがあった。中に入ってみたら様々な竹ざるや竹籠がならんでいる、一目で地元の竹を使った細工だと分かるので興味がわいた。「ごめんください...!」声をかけても静まりかえっている、しかし奥に進むと少し高くなった仕事場があって、ついさっきまで職人がそこに座って竹割りでもしていたかのような温もりさえ感じた。 一枚の白黒写真が飾られているのが目に付く。昔のこのお店だろうか?引き戸のある入り口には大きな

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          お母さんの肩を抱いた事ありますか?高知新聞K+と大火災

          お母さんの肩を抱いた事があるだろうか?多くの方はあまり無いかと思うので、今度機会があれば是非お願いして抱かせてもらってほしい。あんなに大きく、強く、たくましく、やさしい母の肩は、自分が思うよりずっと軽い。ボクは「まるで化学工場の火事のようだ」と真っ黒になった消防隊員がつぶやく大火災の中でそれを知って愕然とした。そして、今まで気づかなかった心の奥底を見たような気がする。 先日、いつもお世話になっている高知新聞さんのK+インタビューに掲載いただいた。学生時代の頃からの話を色々と

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