舞台「ぼっち・ざ・ろっく」があまりにも最高だった話

 LIVE STAGE「ぼっち・ざ・ろっく」はすごいんだ!本当にすごいんだ!!

事の発端

 こう感想を書こうとしている私ですが、実は舞台「ぼっち・ざ・ろっく」がやっていることは見るまで全く知りませんでした。
 それを知りえたのは聖☆司さんのpixivの感想絵でした。

 ちょうどお盆休みが始まってネットサーフィンをしていたその時、何気なしに感想絵が目に入ってきました。
 その時は「へー舞台ぼっち・ざ・ろっくなんてやってるのかー」と特に見る気は起らなかったのですが、感想を読み進めてと「ライブシーンでは実際に演奏している」と「今日まで配信が1000円で見れる」という強烈な情報が目に入ってきました。

 「ぼっち・ざ・ろっく」の曲と言えばギターヒーローの後藤ひとりちゃんの超絶ギタープレイが詰め込まれているバカテク曲ばかりです。それを舞台
で演技だけでなく、演奏までしてしまうというのは、にわかに信じがたいことです。
 「結束バンドの演奏がリアルに見れる」。それだけで舞台を見るのに値する、魅力的な言葉です。

 そして更には「今日まで配信1000円」という価格での引きつけ。

 「言うても俺アニメしか見てないにわかだしなー。それが舞台観るっていうのはあまりにもミーハーじゃないかなー」と思っているところに、「今日まで」「配信で」「1000円」です。心が思い切り揺らぎます。

 この段階では、まだみっともなくうだうだ悩んでいました。

 「よし、とりあえず公式ページに行ってみよう」

 テザーPVにやられ、見ることにしました。

あまりにも強い最初の衝撃

 一言で言うと「やばい」です。

 まずはその演出です。
 アニメ「ぼっち・ざ・ろっく」と言えば脳内ひとりちゃんによる愉快な劇場です。そのアニメ的な表現は舞台でどう表現するのか?ひとりちゃんの一人語り?それともナレーション?

 いいえ。

 ダンサーで表現します。

 訳が分かりませんが、ひとりちゃんがたくさん出てきて踊ったり励ましたり、色々やってくれます。ギターの精も出てきます。

 それが踊り狂った後にあぐら掻いてバカテクタッピングイントロからのネガティブ自分語り弾き語りから舞台が始まります。

 あまりにも強すぎるファーストインプレッションです。
一発で世界に引き込まれました。

ストーリー

 話はほぼアニメに沿っていまして、アニメ1話から結束バンドの初ライブまでのアニメ1話から8話を舞台の2時間半でしっかりと見せてくれます。
 ストーリー自体が「一人ぼっちでギターを弾いていた女の子がバンドを組んでライブを成功させる」とシンプルで分かりやすい話なので、アニメや原作を見ていなくても楽しめる内容になっているのではないかと思います。

 いや、アニメ見てなかったら演出で混乱するかも知れないですけど……。

キャスト

 まんま!!
本やアニメからそのまま出てきたのかってくらいにそのまんま!!!

 すげぇぞ……本当にぼっちちゃんや結束バンド、STARRYのみんながそこにいた……。

 特にぼっちちゃんは、猫背で挙動不審で早口で陰キャ特有のごにゃごにゃ喋る喋り方なのに、しっかりとセリフ一つ一つがはっきりと聞こえたのは「プロってすげぇ……」って感心しました。

 リョウの格好良くて変な女感も、虹夏ちゃんのやさしさもママ感も、喜多ちゃんの陽キャ感も時々挙動不審になるミーハー感も、すべてが実在性をもってそこにありました。

 PAさんの怪しい女感も、星歌さんのやさぐれた大人の女感も当然そこにありました。

 そして、なんといっても一押しはきくりさん!!!

 酒飲みの陽気さとノーテンキさ、一方で魅せる楽器を語るときの真剣な表情。なんといってもスカジャンを脱いで見せる不健康そうな細さとセクシーさ、そんな細腕からプレイされるベキベキしたベース!!ちゃんと三味線のバチで弾いている!!指でも弾いてる!!
 それらが全て合わさって三次元にきくりさんが顕現しております。

 全員に言えることですが、二次元的な可愛さとセクシーさとカッコよさが三次元的な質量を持って襲ってくるので、脳が混乱します。
 常に脳みそが「すごいぞ!!やっぱりアニメは本当なんだ!!」って常に叫んでいます。

 あとこれは完全な個人的主観なのですが、虹夏ちゃんのスカーフがデカすぎて若干お笑い芸人の蝶ネクタイに見えました。
 ただぼっちちゃん家訪問時の私服がスカーフ無しの帽子ありで、最高に好みの格好でした。

演出・ライブパートについて

 演出面では舞台だけでなく客席まで広く使ってダイナミックに演出していて、アニメやマンガにはない舞台特有のぼっち・ざ・ろっくが楽しめます。

 また演技のすごさはセリフパートだけでなく、ライブパートでも光っておりまして、ぼっちちゃんは背中を丸めて指板ガッツリ見て、ステージで居心地悪そうに棒立ちでギター弾いている姿はアニメ以上に陰のオーラが出ていて、「ぼっちちゃんがリアルにいたらこんな感じで演奏するのかな」とそこには居心地悪そうにぼっちちゃんが実在していました。

 おまけにみんな演奏も歌も上手い!なんでこんなにキャラ感を保ったままこんなに上手く演奏出来るの!?ってくらいに結束バンドのメンバーそのままに演奏をしています。
 結束バンドはそこに実在します。

 演奏中にキャラ感を出す演技もそうですが、ライブ時の演技もやばいです。そんなん出来るの!?って感じです。

 まずアニメ通りにオーディションとライブ一発目に「ギターと孤独と蒼い惑星」を演奏します。
 この曲はガチガチに緊張して、走ってトチって、本当に「及第点」って感じの演奏です。
 最初「慣れていないだけかな?」と思っていましたが、おそらくこれは演技です。マジ?これマジなん?
 そこからぼっちちゃん覚醒のギターヒーロー渾身のソロ特殊イントロからの「あのバンド」。ここからリラックスした表情と動きで明らかに先ほどまであった固さが抜けているのが分かります。

 特にぼっちちゃんは分かりやすいです。
 棒立ちで演奏していた前曲とは打って変わってリズムに身体を揺らし、ギターソロの時にはノリノリで前に出て演奏を見せつけ、終わったら恥ずかしそうにスゴスゴと端っこに帰っていきます。

 セリフパートだけでなく、ライブ演奏でも演技出来るの!?ここまで!?

 そして最後にアンコールと言わんばかりの「Distortion!!」!!
MCはぼっちちゃんで最高にぼっちちゃんしています。

 演奏はすべて生歌唱でフルコーラス。

 これだけ見てもおつりが出るくらいの豪華さ!!

千秋楽は終わってしまった……しかし!!

 ここで悲しいお知らせがございます。
 舞台ぼっち・ざ・ろっくは8/20(日)で千秋楽を迎えてしまいました……。

 つまりもう生で見る機会は無いのです……。
 俺が感想を書くのが遅かったばかりに……ごめん……。

 でも大丈夫!!
 千秋楽のアーカイブがまだ見れる!!

https://l-tike.zaiko.io/e/bocchi-rocks

https://eplus.jp/sf/detail/3903770002?P6=001&P1=0402&P59=1

 ちなみにアーカイブは8/24(木)までです。

 みんな、急げ!!!

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