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新刊の中国語版が出た話

スーパークリークさん専門で、ウマ娘の同人活動をしているReihou19と申します。

中国語版の同人誌が出たという、面白い事が起きたので記事にしてみました。
ちなみに中国語版新刊はこちらです。

しかも紙の本も出ました。

今回はそんな、中国語版をめぐる出来事をまとめてみました。
あ、ちなみに結論から言うと、やってよかったね!って話なんで安心してお読みください。

最初のオファー

事の発端はtwitterで4コマ漫画などを描いた時に、
「この作品を中国語化してbilibiliで紹介させてほしい。
 ちゃんとアカウントとか作者名入れるから」

というオファーが来た事でした。

Viki_Akariさんという方です。(https://twitter.com/Viki_Akari

で、こういうオファーが来た時の作家さんの対応は大きく2つです。
「なんか怖いし自分の知らんところで作品広がるのイヤだから断ろう。」

っていう人と
「ええよ!じゃんじゃんやって!」

という2パターンあると思います。

私のモットーは「来た球は打つ」なので、OKを出しました。
スーパークリークさんの素晴らしさの布教の為にも、外国語対応は大事です。

この記事を見ていて、マンガのレタッチ技術のある
英語翻訳者
スペイン語翻訳者
フランス語翻訳者
ドイツ語翻訳者
韓国語翻訳のみなさん!
連絡お待ちしてますよ!

とえいえ、何でもかんでもOK出しているわけではなくて、Viki_Akariさんのbilibiliでのホームを一応確認したわけです。

そしたらですね、「良い仕事してますねぇ~」と思ったんです。

雑に訳文をかぶせてるだけなら、OKしなかったと思うんですね。
でも、この人は描き文字の形や雰囲気元のセリフのフォント
こういったものを結構大事にしてくれてるんですね。

つまり、訳文のレタッチが綺麗だったのでOKを出しました。

これは先日アップした絵ですが
こんな感じでフォントの雰囲気も汲み取ってくれています。

というわけで、良い感じに編集している人だったのでOKを出したわけです。

あ、ちなみに最後の方でまた言うんですけど、結論として…
これは個人の感想ですが
Viki_Akariさん自身と、その翻訳&レタッチの技術は信用に値すると思います。
また、画像の扱いも適切だと思います。

オファーを無視してる絵描きさんたち
OKを出しても大丈夫だと思いますよ?

同人誌の中国語化のはじまり

2022年は8月ごろからコミケ用にマンガを描いていました。

脱稿して、入稿完了した!
という11月末ごろ、Viki_Akariさんから連絡がありました。

DLsiteで電子版売ったりする予定ないですか?と

電子版は悩んでいました。
メロンブックスの現品在庫が無くなってからかなぁと思っていたので、お返事は保留していました。

ちなみに
Viki_Akariさんが声をかけてきてくれた時点で「みんなの翻訳」が使えるからかな?と予想していました。
※結局みんなの翻訳は2次創作不可だったので使いませんでした。

翻訳の始まり


そんなこんなで、無事にコミケで108冊ほど完売しました。
メロンの在庫も減ってきていたので、DLsiteに登録をした訳です。

「DLsiteに登録したよ!」
と、Viki_Akariさんに連絡して、みんなの翻訳は使えなかったという話をしました。

そしたらですね…
「翻訳するから、中国語版をDLsiteに登録してもらえないだろうか?」
というオファーが来て、少しだけ悩みました。

しかもその際も
「DLsiteで作品を購入して、その画像ファイルを使って翻訳する。
 それを渡すので中国語版を出してくれないか?」

という提案だったんですね。

これが「翻訳するからファイル欲しい」って最初から言われたら、警戒しちゃいますよね。

このように、DMでのやり取りも丁寧な人だったので
元ファイルをdropbox経由でお渡しする事にしました。

あと、中国って人口14億人!
そのうちの0.01%が買ってくれただけで14万人じゃん!
やったぜ!DLsite史に残る金字塔を打ち立ててやらぁ
という気持ちが0.000001%くらいありました。

もちろん当たり前ですがそんな金字塔は現在建立されていません
別にそこが主目的じゃないから良いんです。

進む翻訳

翌日から、すぐに「こんな感じです!」という進捗連絡が来ました。
一気に全部やるのではなく、最初に数枚翻訳して確認に回してくれました。

私が「いい感じです!」ということで返事をしたら
「じゃあこういう感じで進めていきますね」という風にお返事。
こういう仕事の進め方する人、良いですよね!

ちなみに、翻訳中は結構面白いこともあって

こういう日本語独特の婉曲的な表現について、質問が来たりもしました。


という感じで、自信が無い所は聞いてきてくれるのも有難いですね。

といっても、質問されたのは上記の2つだけです。
その2つとも、日本語母語者じゃないと分からない、かなり難しい文です。
日本語のハイコンテクストな所が凝縮されてる感じの文章だと思います。

正直私は、このやりとりとても楽しかったです。

そんなわけで、無事に中国語版をDLsiteに登録したわけです。

元の雰囲気を損ねず、良い感じに仕上がっていますね。

こちらの、日本語版と合わせて購入すれば対訳として使えます!
これはもうウマ娘同人誌界のロゼッタストーンですよ!

日本語学習者の中国人の方。中国語学習者の日本人の方。
もしあなたがウマ娘好きであれば、ぜひ活用してくださいね!(宣伝


紙版が出るまで

さて、電子版が出てしばらく経って、Viki_akariさんから連絡がありました。

「広州で同人誌即売会があるんです!
 利益は全て送るんで、中国語版を紙の本にして頒布させてもらえないでしょうか?
 印刷関連は全部こちらでやります」

という事でした。ちなみに出るイベントはコレだそうです。

こんなイベントあるんですね!

まあ、形態は若干違いますが、広い意味で委託販売ってことですね!
私はクリークさんの素晴らしさを世界に広められるし、大歓迎でした。

ということで、いくつか条件付きでOKを出しました。
条件としては以下の2つです。
・DLsite用の原稿は、モアレ防止の為にガウスをかけている。
 印刷用原稿のデータを渡すので、そちらで翻訳版を作る事。
・イベントの際の「設営完了」の写真ちょうだいね!

この条件でお互いに合意しました。
印刷部数は50~100との事でしたが、結局100刷ったそうです。

100冊って、けっこう勇気ある数字だと思うんですよ。
ちなみに、私がC101で頒布した数も100冊ちょいです。

まあ、余ったら同人誌のネット通販とかも使って下さいという事になっています。

自分の描いたものが、同好の仲間によって翻訳されて世界に出ていく。
とても夢のある事じゃないかと思うんです

もちろん、自分の作品が自分の知らない場所で広がっていく事に、
不安感や嫌悪感を抱く方も居るかとは思います。

でも、自分のスキを伝えるために描いたのが同人誌です。
私としては、より多くの人に見てもらえるのは歓迎です。

設営完了の画像を見られるのを楽しみにしております。

信じても良いと思うんです

最後になりますが
Viki_Akariさん(https://twitter.com/Viki_Akari)は、ちゃんとした人だと私は思っています。

ウマ娘のファンアートやマンガを描いている方の中で
「翻訳して紹介していい?」って
メッセージが来たけど、判断しかねて放置しちゃってる方。

OKしてもトラブルは起きないと思います。
許可しても良いんじゃないですかね?
と思います。

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