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世界一強いビールとビールのアルコール度数を高める方法

世界で最も強いビールは、スコットランドの Brewmeister という醸造所で造られた Snake Venom というビール。ABV67.5%、一般的な蒸留酒をも上回るアルコール度数だ。
現在ではもう造られていないっぽいが、今のところ、これを超えるビールはまだ現れていないようだ。(2018年11月6日時点)

醸造によるアルコール度数の上限は20%程度であるという(酵母が保たない)。
ではいかにして67.5%のビールは造られたのか。
もちろん蒸留ではない。

アルコール度数を高める方法

蒸留によらずにアルコール度数を高める方法は、
⚫️アルコールを添加する
⚫️水分を取り除く
のいずれかだ。もちろん両方でも問題ない。

アルコール添加? そんなのインチキだ! と叫ぶ前によく考えてほしい。

日本酒の特定名称酒である本醸造酒吟醸酒大吟醸酒はアルコールを添加する。
シェリーマディラポート(ポルト)/マルサラなどの酒精強化ワインもアルコールを添加する。

どちらもアルコール度数を高めることがアルコール添加の主目的ではないが、正統なあるいは伝統的な製法として広く認められているものなので、アルコール添加そのものに問題はないと考えるのが妥当だろう。
(アルコール添加されたビールを「ビール」と呼ぶかどうかは別の議論だが。)

ビールにおけるアルコール添加の例

ビールにおいては、バレルエイジングが実質的なアルコール添加にあたるだろうと思う(個人の見解)。
バレルエイジングにより、樽に染み込んだハードリカーがビールに染みだし、風味とともにアルコール度数が高まる。

Gouden Carolus Indulgence のように、そのものずばり、ウイスキーをブレンドしたものもある。
Gouden Carolus Tripel を蒸留して造った Gouden Carolus Single MaltGouden Carolus Cuvée van de Keizer Blauw に添加。ABV11.0%→11.7%)

知りうる範囲では、これらはビールとして受け入れられている。

ビールにおける水分除去の例

もうひとつ、水分除去。
これは、ドイツの伝統的スタイル、アイスボックの製法だ。
凍らせて水分を取り除く(アルコールは凍りにくい)。

前述の Snake Venom はこれを繰り返して造られた。他の多くの超ハイアルコール・ビールもだいたいアイスボックだ。

水分とともにいろいろ取り除いてしまうので、過去にいくつか飲んだ実体験に基づくと、正直、「うまいうまい」言って飲むものではない。

未来?へ?

ん? 未来に向けて何か語るべきことがあろうか。

とくにない。

ビール飲んで寝る。

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