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ビールとウイスキーとコーヒーと、そのほかのいろいろ。原料や製法でつながる、好きなものたち。

ビールとウイスキーとコーヒーが好きだ。
その好きなものたちがすべて、バレル・エイジングで繋がっていることを最近知った。

ウイスキーに使われた樽をビールのエイジング/フィニッシュに使う。さらにこのビールに使われた樽をウイスキーのエイジング/フィニッシュに使う。樽の循環!
これはジェムソン(ジェイムソン)をはじめとするいくつかのディスティラリー、そしてそれに呼応するブルワリーで行われていることは過去に触れた

同じことがウイスキーとコーヒー、ビールとコーヒーでも行われているらしい。
ウイスキーで使われた樽をコーヒー豆のエイジングに使う。
コーヒーで使われた樽をビールの発酵やエイジングに使う。樽の循環!
いや、正確には循環はしていない。循環の可能性はある。

とまれ、好きなものがそれぞれ個別の楽しみに閉じているのではなく、どこかで関連しているのだと思うと、とても面白く興味深い。

ビールとウイスキー

ビールとウイスキーはそもそも共通点が多い。
(1)大麦麦芽が主原料で、(2)エール酵母を用いる(ウイスキーのモルト造りにはウイスキー酵母とエール酵母を併用する)。
そして、(3)バレル・エイジングする、だ。

●ウイスキー・バレル・エイジド・ビア
主にスコッチとバーボンの樽が使われる。ビールはウイスキーから、樽を経由して、スモーキー、ピーティ、ウッディ、バニリック、熟成感、アルコール感、そしてアルコールそのものを受け取る。ビールにはない強い個性だ。

ビア・バレル・エイジド・ウイスキー
ウイスキーはビールから、ロースト感(スタウト樽の場合)、ホップ由来の柑橘感や苦み(IPA樽の場合)を受け取る。ウイスキーにはない個性だ。

●ウイスキー用のモルトで造るビール
ファインエールズのファインバンクは、スプリングバンクのピーテッド・モルトを使ったスモーキーなゴールデン・エール。
他にもあったと思うがまったく思い出せない。

●ウイスキーをブレンドしたもの
以前にビールのアルコール度数を高める方法のひとつとして触れた。グーデンカロルス・トリペルを蒸留したグーデンカロルス・シングルモルトグーデンカロルス・キュヴェ・ヴァン・ドゥ・ケイゼル・ブラゥにブレンドしたグーデンカロルス・インダルジャンスだ。

ビールとウイスキーは仲がよい。

ビールとコーヒー

もともとビールとコーヒーにはつながりがあった。
コーヒー豆を使ったスタウトやポーター、IPAもある。ビールにコーヒーのフレーバを付加しようという試みだ。
コーヒーと濃色のビールはそもそも相性がよい。

最近知ったのは、樽とホップでつながるということ。

●コーヒー・バレル・ファーメンテーション・ビア
コーヒー豆のエイジングに使った樽をビールに使う。ファーメンテーションというくらいなので、エイジングではなく発酵のようだが、詳しいことはよくわからない。もっと調べる必要がある。
たんにエイジングにだけ樽を用いたコーヒービーンズ・バレル・エイジド・ビアもあるようだが、これもよくわからない。

●ドライホップド・コーヒー
コーヒーにドライ・ホッピングを施すという、ビール好きしか得をしないのではないかという製法。ドライ・ホッピングなので、苦みより柑橘感が重視されているのだろうか。詳しいことはよくわからない。もっと調べる必要がある。

コーヒー・バレルでの発酵はそれほど想像に難くないが、まさかコーヒーにドライ・ホッピングするとは! 頭おかしい!(絶賛)

ちなみに、エスプレッソとスタウトの外観が、非常によく似ていることを述べておきたい。褐色のクレマとビールの泡、漆黒の液色。
ああー、飲みたい! 両方!

ウイスキーとコーヒー

ウイスキーとコーヒーは古くからともにある。
アイリッシュ・コーヒーは有名だし、ただたんにコーヒーにウイスキーを垂らすだけでも美味しい。

ウイスキー・バレル・エイジド・コーヒー
ウイスキーの樽でコーヒー豆をエイジングする。これ絶対美味しいやつだ。
アメリカ辺りではメジャーなシロモノらしいが、日本ではまだあまり知られていないっぽいし、そもそも飲めるところがないっぽい。
待ち遠しいかぎり。

ウイスキー・インフューズド・コーヒー
とでも呼べばいいのだろうか。
ジャック・ダニエルが手掛ける、コーヒー豆のロースト時にジャック・ダニエルを加えるもの。これ絶対美味しいやつだ。
まだ日本では正規販売されていないっぽい。

番外、ビールとジン

ホップ・ジンという、ボタニカルにホップを使ったジンがある。

番外、ビールの蒸留酒

ヨーロッパ、特にフランスやベルギー辺りでは、古くからビールを蒸留したフルール・ドゥ・ビエールまたはオゥ・ドゥ・ヴィ(オードヴィー)と呼ばれる蒸留酒がある。
近年、各国のクラフト・ブルワリーやベルギーの伝統的ブルワリーがこぞって蒸留酒造りに参入しており、これもまた面白そう。

未来へ

もろもろ、早く正規輸入されるといいね!(他力本願)

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