見出し画像

ソフトウェアでもない、ミドルウェアでもない、ハードウェアでもない、ピープルウェア!

システムエンジニア(以下SE)になってこんな悩みを持った人はいませんか?

・プログラムは苦手 (Java?紅茶?)
・ミドルウェアも苦手 (Nginx?えぬぎんっくす?)
・ハードウェアはもっと苦手(ブレード?武器?)

Javaのオブジェクト指向が良く理解できぬまま「デザインパターンを使え!」とか、Apacheとtomcatで環境を構築しろとか、ハブとスイッチとルーターがどうとか・・・、覚えることが多過ぎて頭がパンクする・・・。

そんな方に紹介したいのが、ソフトウェアでも、ミドルウェアでも、ハードウェアでもない「ピープルウェア」です。

1. SEが扱うのは機械ではなく「人」である

画像2

システムエンジニアの仕事を、パソコンに向かってプログラミングする人と誤解している人がいますが、実際は人とのコミュニケーションも業務の半分くらいは占めています。立場が上がれば上がるほどコミュニケーションの割合が増えていきます。

つまり、SEとして成長していく上では、テクニカルなスキルも重要ですが、「人」に関するスキルもとても重要だということです。

2. ピープルウェアから学べること

画像2

人や組織を活用するための知識を得ることが出来ます。

例えば、本書には以下の記載があります

プロジェクトの成功は関係者の緊密な対人関係によって生まれ、失敗は疎遠な対人関係の結果である。
実際のところ、ソフトウエア開発上の問題の多くは、技術的というより社会学的なものである。

要するにプロジェクトの成否の大部分を占めるのは人間関係だということであり、人間関係で起こる問題に対する解決策を与えてくれるのが本書です

例えば、こんな記載があります。

マネージャーの役割は、人を働かせることにあるのではなくて、人を働く気にさせることである。

「遅延しているから働け!もっと残業しろ!」というマネージャーもいると思いますが、そのやり方ではダメです。

ある程度の経験を積んだ人であれば、どのようなコミュニケーションがNGであるかは感覚的には認識していると思いますが、言語化されて示されたことが無いが故に行動が伴わないというマネージャーもいると思います。

本書を読むことによって「感覚的に知っている状態」から「具体的に知っている状態」に落とし込むことができるため、モヤモヤしている人の活用方法や組織構築方法がハッキリとしてきます。

3. ピープルウェアを学ぶとこうなる!

画像3

管理者の知識を習得することができます。

私が初めて本書を読んだのが2002年でした(当時は第2版)。そして2020年の今でもプロジェクトマネージャとして活動する私のバイブルとなっています。

この本の初版は1989年2月です。2020年現在、30年にも渡って読まれ続けている理由は、人に関するスキルはいつの時代も本質的に変わらないということだと思います。

これからの30年もきっと変わらないでしょう。そして昨今、アジャイルなどで注目されている心理的安全にも通ずるものがあると私は感じています。

なお、SEの本として紹介しましたが、人と人のコミュニケーションという観点において業種は関係ありませんので、ぜひ一読して頂ければと思います!

- 目次 -
第I部 人材を活用する
 第1章 今日もどこかでトラブルが
 第2章 チーズバーガーの生産販売マニュアル
 第3章 ウィーンはきみを待っている
 第4章 品質第一……時間さえ許せば
 第5章 パーキンソンの法則の改訂
 第6章 ガンによく効く?「ラエトライル」
第II部 オフィス環境と生産性
 第7章 設備警察
 第8章 プログラムは夜できる
 第9章 オフィス投資を節約すると
 ちょっと休憩 インテルメッツォ
 第10章 頭脳労働時間 対 肉体労働時間
 第11章 電話、電話、また電話
 第12章 ドアの復権
 第13章 オフィス環境進化論
第III部 人材を揃える
 第14章 ホーンブロワー因子
 第15章 リーダーシップについて話そう
 第16章 ジャグラーを雇う
 第17章 他者とうまくやっていく
 第18章 幼年期の終わり
 第19章 ここにいるのが楽しい
 第20章 人的資産
第IV部 生産性の高いチームを育てる
 第21章 全体は部分の和より大なり
 第22章 ブラックチームの伝説
 第23章 チーム殺し、7つの秘訣
 第24章 続、チーム殺し
 第25章 競争
 第26章 スパゲティディナーの効果
 第27章 裃を脱ぐ
 第28章 チーム形成の不思議な化学反応
第V部 肥沃な土壌
 第29章 自己修復システム
 第30章 リスクとダンスを
 第31章 会議、ひとりごと、対話
 第32章 マネジメントの究極の罪
 第33章 E(悪い)メール
 第34章 変化を可能にする
 第35章 組織の学習能力
 第36章 コミュニティの形成
第VI部 きっとそこは楽しいところ
 第37章 混乱と秩序
 第38章 自由電子
 第39章 眠れる巨人よ、目を覚ませ

この記事が参加している募集

買ってよかったもの

私のイチオシ

最後まで読んで頂きありがとうございました! いただいたサポートは全て執筆活動の資金としてありがたく活用させていただきます。