見出し画像

Webサイトに来てくれた人を「後追い」できているか?

このテキストは、2022年8月に発売の書籍『売上が上がるフロントオフィスの設計図』(クロスメディア・パブリッシング)の一部をnote用に編集したものです。


あなたの会社のサイトにアクセスした人が100人いるとしたら、そのうち99人は、購入など「具体的なアクション」をしないまま離脱していきます。「はじめに」でも触れた、1%理論です。

つまり、ほとんどの人は、お店までは足を運んではくれるものの、何も買わずに出ていくのみ。製品やサービスがいかに優れていようと、それがビジネスの現実です。

従来の営業活動は、買ってくれない99%=見込み客を、熱心に追いかけようとしませんでした。

しかし、想像してみてください。顧客がサイトを離脱する理由はさまざまです。もちろん「製品やサービスがまったく気に入らなかった」ケースもあるでしょうが、そうでないケースのほうが多いはずです。

むしろ、

  • とても興味がある

  • まだふさわしいタイミングでないから、購入を見送っただけ

  • いずれ買うつもり

  • まずは資料を取り寄せて検討したい

  • 欲しい機能が手に入るとわかれば、すぐ決断する

このように、前向きに検討しているお客様のほうが多いかもしれません。つまり、今は買ってくれなくても、近い将来には買ってくれる可能性が少なくないということです。

その大切な見込み客を、みなさんの会社は放置してはいませんか?

見込み客に「より興味を持ってもらう」アプローチ

ここでいう「見込み客を放置する」とは、具体的に何を指しているのでしょうか。

「資料請求のメールがあれば返信をしているし、忘れずに資料を送っている」―もちろん、そうした企業のほうが多いに違いありません。しかし同時に、資料を送ったきり、見込み客の「反応待ち」になってはいないでしょうか。「興味があれば、顧客のほうからあらためてアプローチしてくるだろうから、待っていればいい」のだと。

現実には、「反応待ち」では売上獲得に限界があります。「興味があれば」を期待するのではなく、「より興味を持ってもらう」アプローチが必要です。

具体的には、資料を送った後の継続的なコミュニケーションです。
たとえば、

「お送りした資料は届いておりますでしょうか?ご覧いただけましたでしょうか?」「疑問点がありましたら、こちらから詳しい商品説明をさせていただきます。」

など、電話やメールによって後追い(追客)をしていきます。

まだ本気の検討フェーズに入っていない見込み客を相手に、あまりしつこく後追いしても、不快な思いをさせてしまうのでは?

そう心配する人もいることでしょう。

ダメな追客は、「顧客の課題解決に向けたアプローチになっていない」もの。ただの「モノ売り」の状態で、「うちの商品をとにかく説明させてください。今月中にお申し込みいただければお安くします!」といったやり方です。

そうではなく、顧客の課題に目を向けて、「うちの商品はこのような課題をお抱えの方に有効です。こうした企業の方にこんな使い方でご利用いただいています」といった、見込み顧客にとってプラスの情報を与えていけるような取り組みがポイントになります。

見込み客は、潜在的な顧客です。少なくとも一度は資料請求をするほど興味を持ってくれたのですから、つながりを維持しておきたいものです。

追客の大切さは、今ではかなり普及が進んだSNSやチャットボットの運用にもいえることです。

SNSもチャットボットも「思い立ったらすぐ問い合わせができる」のがお客様側のメリット。しかし、会社の側が即座に対応できているかというと、まだ体制づくりが追いついていないケースが多いようです。

ひと言、ふた言のコミュニケーションでしかないかもしれませんが、そんな相手も「大切な見込み客」とみなし、継続的に接客できる体制が構築されているでしょうか? そうなっていないと、せっかくのSNSやチャットボットも宝の持ち腐れに終わります。

ここで挙げた問題を人力で解決するのは、現実的にはまず無理です。費用対効果を考えても、最新の営業支援ツールの導入で極力「自動化」するのが、最も安く、早く、効果的な解決法だといえます。

続きが気になった方は、ぜひ書籍をお手に取っていただけると幸いです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?