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輪行旅2022年6月:能登半島(4日目):和倉温泉⇒穴水町

 自転車輪行旅4日目はいよいよ今回の旅のメインイベントの一つ「能登島上陸」がある。心が踊るのだ。先ずは温泉宿の正しい朝食を食べる。朝から固形燃料で魚を焼く・・・というのは風情があるなあ・・・。

 温泉宿の正しい朝食を堪能して、さっそく自転車走行を開始する。すぐに能登半島と能登島を結ぶ能登島大橋に到着する。能登島大橋は1981年に完成した長さ1050mの大規模橋梁だ。天気がまあまあなので、とにかく景色が最高だ。歩道を自転車を押しながら通行する。

 いよいよ能登島に突入だ。予想とは違って島は木々が鬱蒼と茂った林ばかりで少々不気味な雰囲気を醸し出している。とにかく島の中央部を縦断するルートを走行する。・・・と、突然昨日に続いて大地震第二弾に遭遇する。今度は誰も居ない海岸沿いだ。太平洋側の住民である私はそこそこの地震が発生すると常に”津波の恐怖”が気になるように体が慣らされている。「これはヤバイ。高台に避難しなければ・・・」という思いで必死に登坂ルートの道を駆け上がる。30m程度登って一息つく。私は津波が本当に怖いのだ。今回の自転車輪行旅は、この2回の大地震によって絶えず”津波の恐怖”を感じてしまう旅になってしまった。実に残念である。

 能登島は下記のように海と林しか無い。のどかな感じなのかな?と思っていたのだが、殺伐とした雰囲気の島だった。自転車走行していてもそれほど面白くはないがとにかくひたすらペダルを回す。

 能登島は集落も少なく、生活は大変そうだなあ・・・という印象だ。どことなく北海道の風景を彷彿とさせる。

 景色が単調で殺伐としている一方で細かいアップダウンが連続するのでだんだん嫌になってくる。水族館が観光の目玉らしいのだが、自転車走行では訪問する気には全くなれない。ただ、島の北部にある箱名入り江は非常に美しい。

 やがて能登半島側へ渡るためのもう一つの橋である中能登農道橋に到着する。最初に能登島大橋で素晴らしい景色を堪能したので感動は少ないが、やはり大規模橋からの海の景色は最高だ。

 能登半島側にある食事処エリアで水分を補給する。残念ながら、誰もいないし食堂もやっていない。

 能登半島に突入してからしばらく走行すると”のと鉄道七尾線”の西岸駅に到着する。なかなか雰囲気の良い駅だ。駅ノートも完備しているが、残念ながらパラパラすら読む気力は残ってはいない。

 能登島側(内浦)の海岸線の道は快適だ。車もそれほど多くないので、気が楽だ。景色も素晴らしい。ただ、津波は怖い。

 のと鉄道七尾線の能登鹿島駅に到着する。実に良い雰囲気の駅だ。思わず一杯写真を撮影してしまう。

 海岸沿いには神社も点在する。こういうのは良いなあ・・・。

 本日の目的地である穴水町に到着する。立派な神社もある。穴水町は人口8,000人弱の町だが想像していたよりは活気があった。やはり、のと鉄道七尾線の終着駅であることの意味は大きい。ここから先は2005年に全ての鉄道が廃線となっているのだ。

 穴水駅も想像以上に立派だった。ツバメが子育てをしていたのが何ともほのぼのとしている。

 とにかく腹が減ったので、町内のコンビニエンスストアのイートインで弁当を食べる。自転車オッサンにとって、コンビニのイートインは素晴らしいサービスである。

 コンビニで夕食も確保して、本日の宿泊施設に向かう。予想していなかったのだが宿泊施設は結構な高台にあった。能登島のアップダウンでヘロヘロになっていた足は全く言うことを聞かない。屈辱の降り押し隊員となる。

 宿泊施設に到着する。部屋から見える海の景色は素晴らしい。ここなら津波も怖くない。じっくりと足を休めることとしよう。