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輪行旅2022年6月:能登半島(6日目):能登町⇒珠洲市

 宿は予想以上に居心地が良かった。朝食を美味しく食べる。私の他に真面目そうな青年が二人。爽やかな朝だ。天気も最高だ。この日の目的地は今回の自転車旅のポイントとなる珠洲市だ。数日前に発生した2回の地震の震源地でもある。嫁さんからは「行くの止めたら?」という連絡があったが華麗にスルーする。

 宿の玄関口で自転車を組み立てる。これまでの報告では余り触れていないが、私は常に宿泊施設の部屋に自転車を持ち込むのだ。宿の外の適当な場所に地球ロックしても結果は余り変わらないだろうが、これは気分の問題でもある。自転車をバラして輪行袋に入れ、再び輪行袋から出して組み立てるのが単に好きなのだ。

 宿がある高台に続く道を一気に下り、海岸沿いの「能都内浦線(県道35号線)」という道路を快走する。海の色が美しい。

 やがて、「姫」と言う名前のエリアに到着する。なかなか印象深い風景が見られる。

 ここから続く九十九湾の景色も素晴らしい。

 何が何だか分からなくなってきたが、とにかくこのエリアの景色は美しい。ひたすら風景画像を貼付してゆく。

 そして能登半島の有名観光地”見附島”に到着する。神社もある。いよいよ珠洲市に突入である。

 見附島は実に奇怪な形状の島だ。このような印象深い景観にアホみたいな「縁結びの鐘」とかいう訳の分からん演出で旅行者を幻滅させるのは止めて欲しいものだ。ちなみにこの日は過日の地震の影響で島の一部が崩壊して近寄ることができなかった。

 珠洲市市街に突入する途中で、旧のと鉄道上戸駅跡を現地調査する。我ながら変わったモノが好きだなあ・・・。20年ほど前までは列車が走っていたことを考えると、なかなか感慨深いものがある。

 珠洲市街に突入する。珠洲市は12,000人強の人口を有する市だが、人口については本州に位置する都市の中では最少なのだそうだ。能登半島の先端部をほぼ網羅する歴史のあるエリアなのだろうが、さすがに過疎化の色は極めて濃い。

 旧珠洲駅跡地を見学する。りっぱな駅だったように思うが、すっかりチープな観光施設になっている。能登を代表する風習のキリコは見たかったが時期が1ヶ月早かった。

 昔は独立した地区だった蛸島エリアを現地調査する。港町独特の淫猥な雰囲気が堪らない。実に味わい深い。珠洲市街の寂れた雰囲気を補って余りある。街並みも神社も素晴らしい。歩いている子供達もちゃんと挨拶してくるのが素晴らしい。

 旧蛸島駅を見学する。昔は様々な人生がここを拠点にしたんだろうなあ・・・。

 蛸島エリアの味わい深い雰囲気を堪能した後、この日の宿泊施設に到着する。かなり近代的な施設だ。ここならどんな津波が来ても心配なさそうだ。

 夕食を食いながらスタッフと世間話を交わす。過日の地震に対するマスコミ各社の取材スタッフの宿泊予約で満室・・・とのこと。ただし、連中は早朝から深夜まで出かけているので全部外食で売り上げには貢献しないらしい。ふーん。マスコミも大変だな。いよいよ明日は能登半島先端の禄剛崎の現地調査だ。