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部員が1年生と2年生計2人だけの高校女子バレー部にお邪魔しました(先生は元Vリーガー)

部員が1年生2人だけの高校女子バレー部にお邪魔しました(先生は元Vリーガー)。 1時間半程でしたが、とても楽しい至福の時を過ごせました。

メニューは
・どこで捉えればどこに飛ぶかを掴むオーバーパス
・肘を上げない(上がるのはOK)スパイクスイング
・先生も入れて3人でバックアタックゲーム
・スイングブロックへのスタートの仕方(スプリットステップ)
・2枚でスイングブロックを揃える
・先生が自分で手上げして打ってくるスパイクをブロック&レシーブ

バックアタックゲームとブロック&レシーブは、4.5m幅の縦長ハーフコートで行いました。

オーバーパスは、1人が「あまり飛ばない」、もう1人が「持ちパス気味」ということで、「とらえたところでそのまま押しだす」や「突きトス」をやってみたり、相手との距離を変えてみたり、サイドセットをやってみたりして「飛ばしたい角度(方向)が変わるととらえるべき位置も変わる」ことに気づいてもらいました。適切な位置でとらえ足の力を伝えることを、しっかりつかんでもらえたと思います。

「肘を上げないスパイクスイング」というのは、「スイングの時に肘が下がる」のが悩みということだったのでやってみました。実際のスイングを観察してみると、「肘を前に高く上げてからテイクバックをする」パターンだったので、「肘を上げないでスイングの準備(テイクバック)ができるかな?」と言ってやってもらいました。肘を上げるのは遠回りであり、上げるから下がるしかなくなるんですよね。(スパイクスイングの理論については「スパイクスイングについて(サーキュラーの誤解)」をご覧ください。

バックアタックゲームは「3人でどうやってバックアタックゲームをやるか」を生徒たちに決めてもらいました。2対1(先生は一人で3タッチ)でもよかったのですが、「セッターがネットを潜って両方のトスを上げる」になり、あわせて、アタックライン踏み越し等のルールも決めてもらいました。「先生はアンダーサーブ」とかのハンデも提案し、「先生は凄いんだから、好きにハンデを決めてね」と生徒たちに言いました。

「ちょうど面白くなるようにルールを自分たちで調節する」ことの重要性はしっかり伝えられたと思います。

人数が足りなくて通常の6人のゲームができないことは「ルールを調節する」という「制約主導アプローチ」の基本原則を当たり前にしてくれるので、非常に面白い環境ということになりますね。プレイヤー自身にそういう意識を持ってもらうことは、バレーボールの発展に大きく貢献すると思っています。

「スイングブロック」は余計なステップをパターンとして覚えているようだったので、スムーズなスタートだけに的を絞りました。2人でリズムを合わせることをよくやるのですが、普通2人横並びでやってもらうのを、なぜか彼女たちは縦に並んで、後の人が前の人をマネする形になりました。面白そうだったので、そのままやってもらったら、交替しながらいい感じになっていきました。大勢で循環しながらやるのには合わないかもしれませんね。

「先生のスパイク対ブロック&レシーブ」は、先生が自分でトスアップしたボールを打ち、それを2人で守るわけですが、ブロッカーには、ボールと先生の助走からスパイクコースを予測して、そこにスイングブロックで合わせるようにリクエストしました。

さらに、ブロッカーが後ろのレシーバーに、押さえるコースを指のサインで伝えるようにし、レシーバーはブロッカーに位置やタイミングをフィードバックするようにしてもらいました。

ブロッカーがサインで約束したとおりのことができていたのか?位置やタイミングはできる限りのベストだったのか?修正すべき状況か?どう修正すべきか?そういったことはブロッカー自身にはなかなか分からないことなので、後ろから見ているレシーバーが言ってあげるしかない。それがないとブロッカーはどう頑張ればいいか分からないわけです。ブロック練習はとにかく「後ろからのフィードバックがないと上手くなれない」ということも納得してもらえたと思います。

2人しかいないと、「自分がやるしかない」ということが言わなくても当たり前になるので、都合がいいこともたくさんあると思います。

2人しかいない部活をやれていること自体、生徒さんも先生もバレーが大好きだからこそなんでしょうが、今日はお互いに少人数の面白さを満喫できたと思います。 彼女たちにただただ感謝ですね♪



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