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教員不足時代に思う

 ある広告が気になったので、久しぶりに一筆書かせていただきます
 先日新聞に教員免許取得者で、教職経験のない人を対象とした導入講座の案内の広告が載っていました。猫の手も借りたいほど教員が不足しているんですね。
 昨今の教員のなり手の減少についての原因として、ブラック職場だとか、モンスターペアレンツの存在、部活指導の重圧等々がよく挙げられます。それは、その通りだと思いますが、教員自体の問題として、同調圧力とも言うべき同質化の深化も、考えられなければならないと考えます。
 同質化の深化とは、教員養成自由化によって各地に教育学部が多数設置されると同時に、免許取得要件の厳格化で、一般の大学の教職課程が縮小されたことで、教員養成大学や学部以外の大学での免許取得者が減少し、良くも悪くも教員文化?に順応した従順な免許取得者が増加したことにあります。
 開放制の基本である、異質な文化を持った学生が協調しながら育つ教員養成が変容し、同質な文化の中で同じ様な教員が養成される状況の深化こそ、現状を理解する上で欠かせない問題です。
 少子化で人材が減少しているのに、多様な分野から人材を養成できなくした上に、ネガティブな情報が流れれば、教員養成大学や学部以外からのなり手は減りますよね。そして、貴重な採用者は教員しかなれない環境化で同質化した為に、多様な学校社会の問題に対応できず、休職や離職を招くという悪循環に陥っているのではないでしょうか?
 教員養成を根本から考え直さないと、昨今の教員を取り巻く問題は解決しないのではと思います。
 教員養成のあるべき姿については以前も書いていますが、今後も折に触れて様々な角度から書いていきたいと思っています。
 

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