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〜今月の映画(2023年4月)〜 メランコリア

読書以外の僕の趣味の記事です。日曜更新。
毎月オススメの○○をご紹介していきます。

第1日曜 映画
第3日曜 ウイスキー

「ダンサー・イン・ザ・ダーク」などの鬱映画で有名なラース・フォン・トリアー監督の作品。彼の作品の中ではあまり有名な方ではなさそうな本作なのだが、僕は結構好きなのである。

巨大な惑星が地球に衝突する、という終末ものなのだが、パニック映画のような騒がしさはなく、非常に静かな映画である。

本作は「第一部 ジャスティン」「第二部 クレア」の二部構成となっている。第一部はジャスティンの結婚式の模様が描かれ、第二部で惑星が地球に向かって大きくなっていく模様が描かれる。
監督曰く、「この映画は、精神分析医のうつ病についての所見から発送を得たのが始まりだ」ととあるインタビューで述べている通り、物語を理解するキーとなるのがうつ病を患っているジャスティンの存在である。第一部はジャスティンの振る舞いにとにかく目を背けたくなるのだが、第二部での地球滅亡間近という世界の中で、うつ病を抱えるジャスティンがどのように振る舞うのか。
これが監督の意図を読み取るための鍵となる。

終末ものと思えば地味で訳のわからない映画なのだが、異常な人間と正常な人間、異常な世界と正常な人間の対比と思ってみれば、なかなか皮肉の効いた映画であると感じてもらえるかもしれない。

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