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佐藤太一郎企画「グッドコマーシャル」

三年ぶりくらいにグッドコマーシャルの舞台監督を担当させて頂きました。仕事の依頼が来たのは1月上旬でした。演劇での舞監発注としてはかなり遅いことです。

今回の公演は普通とはちょっと違って、クラウドファンディングという支援を受けて上演することが出来たのです。

赤ちゃん連れの親御さんにも気兼ねなく演劇を楽しんでもらいたい!

というコンセプトを佐藤さんが立ち上げ、それに理解を示して下さった方が運営費を支援して下さりました。

クラウドファンディングは支援するとリターンもあります。そういう部分でWin-Winにするシステムです。

自動販売機にお金を入れて、好きなドリンクを選ぶのと構図は全く一緒です。コーラ選ぶ人もいればおしるこ選ぶ人もいる。金額に対しての対価が得られます。

多くのリターンが用意されていました。

舞台での写真撮影の権利だったり、佐藤さん自ら演劇ワークショップをしたり、

そのひとつに

バックヤードツアーの権利がありました。

正直、僕への発注が遅かった理由としてはクラウドファンディングが成功したかどうか、の部分があつたと思います。西梅田劇場にも正式な舞監さんがおられますが、管理会社が違うため僕を呼ぶには発注というカタチでお金が発生します。

演劇はチーム感も大事で演者、裏方、制作それぞれに理解が必要なので、役者の気持ちを聞いてあげたり、こういのが好みでしょ?と忖度して先回り準備したりします。公演の完成度を上げる為にスタッフを選ぶのも資金が必要なのです。

だから多くの支援が集まったお陰で、僕も携われる事になった訳です。

そしてバックヤードツアーのリターンを読んだ時に僕から佐藤さんに連絡して「安くもない金額を支援して下さった方に感謝もあるので、僕にもバックヤードツアーの解説させて下さい!」とお願いしました。

日本各地で子供に向けて裏方のワークショップしたりもしてますので、得意分野です。

自分自身、モノゴトに対して「ナゼなのか?」と疑問を持つことが多く、仕組みを知りたい気質なので、仕組みを知っていることは簡単に説明出来たり、そこから人の興味を引き上げるのは得意だと自負しています。

今回は大人の方ばかりだったので、演劇をする時にスタッフが何を考えているのか、どんなアイデアが散りばめられているのか、どんな技術なのか、プロの視点で裏側を視て頂こうと思いました。

このバックヤードツアーに参加された方はきっと舞台を見る感覚が大きく変わったと思います😊

自分からわざわざやる必要もないのですが、自分がやった方がクオリティ上がるなら率先してやるし、自分が苦手なことは簡単に他の人にお願いする(笑)

そうやって自分が携わるもののクオリティの底上げをしています。

公演に関しては言えば、赤ちゃんの鳴き声もたまにありましたが、やはりお客さんやスタッフ全員がそれに理解があるので、とても平和な空間だなぁと思いました。

赤ちゃんの鳴き声も子供の話す声も
微笑ましいのです。

色々想定されていましたが、赤ちゃんが泣いて芝居の進行がしずらい時用に考えられていた演出も結局使わないままでした😁

あと、本公演に佐藤さんの奥さんとお子さんが来られてて、久々にご挨拶したら奥さんから

「ずっと直接伝えたいことがありまして」

と切り出されて何かな?と思ったら、お子さんをご実家で出産されたと聞いた時、早くお祝いしてあげたくて、帰省している奥さんの実家に祝い花を贈らせてもらったんですけど、そのお花が届いた時、産後の疲れや環境変化で結構お疲れになっていたそうで、届いた花をみて涙がこみ上げ「頑張って子育てしないと!」と改めて自分自身が奮起出来たそうです。

出産されるまでにも何度も会っていたし、電話やLINEでも済む感謝を直接会うまで!と一年以上ずっとタイミングを待って下さってたんですね。

もうその言葉を聞いて胸のすく想いでした。
お花を贈るなんてほんと何気ないことですけど、それが自分が思ってた以上に喜んでもらえてたと知ると心底嬉しくなりますね。

お金の価値は稼ぎ方ではなく、使い方で決まる

鋼鉄王と呼ばれたカーネギーの言葉です。今回クラウドファンディングされた方が支援して価値があった!と思って頂けたなら、携わらせて頂いた甲斐があります。本当にありがとうございました!

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