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設定ミスで失ったメリット コーヒードリッパー開発秘話 #13

喜びは束の間

ようやく募集開始となったクラウドファンディング。
クラウドファンディング用に作成し、開発過程やテストモニター募集などで使っていたInstagramやSNSでも公開を案内。
着実に購入者が増えていき、4日後の18:35には目標の100個目の購入案内が届く好成績をおさめます。

「やった!目標達成だ!」

当然伸びは鈍化しているものの、まだ徐々に支援者が増えていきます。
順調に見えるこの間、じつはある問題に直面していました。
それは、プロダクトの納期でした。

気づくのが遅かったせいで失ったメリット

クラウドファンディングの募集期間は、一般的に1~2か月。
今回ははじめてのプロジェクトでできるだけ募集期間を設けたいという思いから、2か月に設定。
つまり、11/24です。

当初から「寒い時期に届くように」という思いがありましたが、このタイミングで考えると、せめて12月中にはお届けして年末年始には使ってほしい、と考えていました。

しかし、製品の作成から梱包材の発注、最終製品の梱包・発送等々・・・あらためて考えてみるとかなりタイトで、クラウドファンディングが終わってからでは年末に間に合わないことに気づいたのです。

クラウドファンディングはいわば予約販売。
販売数が事前にわかってから製造を進めれば良いので、在庫リスクが少ない
というメリットがあります。
でも、在庫リスクをかかえないように予約数が決まってから注文していたら納期が遅れてユーザーの満足度が下がってしまう・・・。

事前にタイミングをしっかり計算してクラウドファンディング期間設定や納期設定を行えばよかったものの、とにかくスタートさせるために必死で納期のことを後回しに考えていたのです。
これは明らかに人的ミスでした。

そして最終的に、メリットを失ってでも=在庫リスクを負ってでも、ユーザーの満足度のために先行発注することを決めました。

先行発注したのはコストの兼ね合いから300個。
まだ100個少々しか売れてないタイミングでは強気の数でしたが、クラウドファンディング終了後もECサイトで売ることや、自社技術のプロモーションとして販促でも使える、ということでこの数での発注となりました。

最終結果は188%達成

最終的に、クラウドファンディング自体は170名の方に支援いただき、支援額1,886,210円で188%達成となりました。

クラウドファンディングとしては良い結果となりましたが、残った130個は当然在庫に。
ビジネスは終わりのない繰り返しです。
このつぎは、この在庫を販売するためにECサイトを立ち上げるためのフェーズに入ります。

次回はECサイトを立ち上げる際に比較したサービスの情報を共有します。

▼188%達成したクラウドファンディングページはこちら▼

▼残り数量が少なくなってきた持ち運びドリッパーはこちら▼

▼連載リンク▼

▽本編▽
#1 閉塞感から始まったコーヒードリッパー開発
#2 ひとつめの落とし穴
#3 科学的な味の追及方法
#4 クラウドファンディング出品ではどのサービスがいいのか?
#5 プロダクト開発で問われる〇〇力
#6 カンタンにユーザーの声を集計する方法
#7 プロトタイプのチカラ
#8 デザインに"賭ける"のはコストの無駄遣い
#9 素人とプロの違い
#10 食品プロダクトの壁
#11 プロモーションがもっとも効果をあげるタイミング
#12 達成率95%と29%のボーダーライン
#13 設定ミスで失ったメリット(本記事)
#14 プロダクト販売に使うECサービスはどれがいい?

▽きっかけ編▽
#2 -1 きっかけとなった派生品開発プロジェクト①
#2-2 きっかけとなった派生品開発プロジェクト②
#2-3 きっかけとなった音声メディアの言葉
#2-4 体系化されているアイデアのつくりかた

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