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さよならバンドアパート番外編

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「さよなら、バンドアパート」の主人公である川嶋の10代の頃の短編です。
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#日記

さよなら、バンドアパート1

1.キレる事前作法として、まず質問「バンアパは理想が低い!サザンを目指せ!」 マネージャー…

takuro(juJoe)
3年前
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雨の日のアイスコーヒー

予感もあてにならない。 あの冬の日からずいぶん時間が経った気がしたけど、カレンダー上はま…

takuro(juJoe)
6年前
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寒い日のアイスコーヒー

「イマ歩きたかった道を歩いてる」 「いつからそうしたかったの?」 「金がとんでもなく無か…

takuro(juJoe)
6年前
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僕たちは欲しいものが手に入らない国からやってきた

清冽な水で洗ったような秋空だった。今日も昨日も。ここのところ、毎日が毎日の続きみたいに晴…

takuro(juJoe)
3年前
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男女の友情、絶対ある!

アレは紛れも無く「友情」だった。成立する。永遠ではなくとも、ギリギリのバランスで成立して…

takuro(juJoe)
4年前
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むかしのひとと上手に話せたい

むかしレーベルメイトだった『ゆれる』というバンドがいる。そこのボーカルあみさんと食事に行…

takuro(juJoe)
3年前
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ショットバー15階の手すり

ほとんどの夜の記憶はない。人間誰もがそうだろう。なぜなら僕たちは忘れていく生き物で、それは忘れないと生きていけないようにできているから。 だけどそれでも覚えている言葉がある。それらは途切れ途切れになった記憶の中、タトゥーみたいに海馬に彫り込まれている。 「苦しみの連続でできている毎日には価値があるんじゃない?」 「離れても無かったことにはならへんのちゃう?」 「独りで生きていきたいって思うけど、独りじゃ耐えきれへんやん」 「適合して泣くぐらいなら不適合なまま笑ってた