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さよならバンドアパート番外編

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「さよなら、バンドアパート」の主人公である川嶋の10代の頃の短編です。
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#コラム

神戸に酒鬼薔薇が登場した時、小学三年生をやっていた話!

酒鬼薔薇事件を知っていますか。 時は1997年。近所の学校の校門に切断された首が置かれ、神戸…

takuro(juJoe)
2年前
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さよなら、バンドアパート2

1.嬉しさよりも安堵が先にやってきた 幕張のステージに立つと、八千人近いオーディエンスが溢…

takuro(juJoe)
3年前
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さよなら、バンドアパート1

1.キレる事前作法として、まず質問「バンアパは理想が低い!サザンを目指せ!」 マネージャー…

takuro(juJoe)
3年前
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中学のとき教室内にアイコラ会社ができた話

鬼束ちひろさんが好きだった。 アーティストとしてもだけど、もう女として好きだった。 会え…

takuro(juJoe)
6年前
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担任にムリヤリ魔女宅を見させられた話

学校の黒板の向きは法律で決まっている。 誰が決めたのか知らないが、窓が南側に位置するから…

takuro(juJoe)
3年前
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僕たちは欲しいものが手に入らない国からやってきた

清冽な水で洗ったような秋空だった。今日も昨日も。ここのところ、毎日が毎日の続きみたいに晴…

takuro(juJoe)
3年前
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むかしのひとと上手に話せたい

むかしレーベルメイトだった『ゆれる』というバンドがいる。そこのボーカルあみさんと食事に行った。奄美大島出身という朝ドラの設定みたいな人物である。 ちなみにこの『ゆれる』というバンド。実際はかなり揺れていない。 いや、「揺れていない」というのは誤りだ。なぜなら「音」というもの自体が空気の振動を伝う聴覚内容なのだから、どのような音楽でも「揺れて」はいる。 でも、この流れで話を進めると、すべてのバンドが「ゆれる」になってしまうし、むしろ「ゆれていない」というバンド名のほうが特

我らmixi世代!

「mixi世代」なんて言葉があるのか分からないが、僕はたぶんその世代なのだと思う。 今のTwit…

takuro(juJoe)
3年前
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十三歳になると男はダンベルを買う

何を勘違いしたのかダンベルを買った。 たしか十三歳だった。何か特別なことがあったわけでは…

takuro(juJoe)
3年前
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川嶋vs御曹司

8歳か9歳のときだっただろうか。 僕はブラックバスを釣るのが好きで、よく近所の『ため池』…

takuro(juJoe)
5年前
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2007年トリップ体験記

「もっと忙しくしないと壊れてしまう」と思ったりもする。 感傷的になったら、一気に持ってい…

takuro(juJoe)
4年前
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カプセルホテル愛してる物語!

コロナショックで(株)ファーストキャビンが破産した。 直立できるスペースを確保した画期的…

takuro(juJoe)
4年前
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明日も無いのに将来の話ばかりしていた

これから先「将来どうなりたい?」なんて話をすることが何度あるだろうか。あの頃は、それを毎…

takuro(juJoe)
4年前
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ショットバー15階の手すり

ほとんどの夜の記憶はない。人間誰もがそうだろう。なぜなら僕たちは忘れていく生き物で、それは忘れないと生きていけないようにできているから。 だけどそれでも覚えている言葉がある。それらは途切れ途切れになった記憶の中、タトゥーみたいに海馬に彫り込まれている。 「苦しみの連続でできている毎日には価値があるんじゃない?」 「離れても無かったことにはならへんのちゃう?」 「独りで生きていきたいって思うけど、独りじゃ耐えきれへんやん」 「適合して泣くぐらいなら不適合なまま笑ってた