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他人に期待するひとから壊れていく

いい感じに活動できているバンドの特徴として、「他人に期待しない」という性格上の法則がある。

ポップス、ロック、パンク、メタル、ミクスチャーなどジャンルにおけるマーケットが様々あるので、音楽的な素養やテクニック、年齢などは千差万別だ。

だけど性格的な部分はビビるぐらい一緒。

何なら音楽とか関係なく、仕事がうまくいくひと、家庭や恋人との関係がうまくいくひとにも共通している。

僕も身に覚えがあるけれど、期待しすぎると本当に我が身をほろぼす。

会社のせい、ライブハウスのせい、メンバーのせい。

僕自身、そういうものにしたくなるときもあったし、おもいっきりしたこともある。めちゃくちゃ自分が痛い目にあった。

これは期待するからいけないのだ。ちょっとぐらいならいいと思うけれど、期待に応えてくれたら儲けもんぐらいのテンションだ。期待に応えてくれなかった場合、感情がザワつくなんていうのは愚の骨頂でしかない。

考えてみたら、どんな組織にでも非協力的な人間はいたと思う。思い返してみてほしい。

自分自身が非協力的になっていることもあるだろうし、反対に自らのモチベーションが高いときなんて、まわりがやる気のないグズに見えて当然だ。

うまくいっているバンドのリーダーは「他の人間もちゃんとやれたらラッキー」ぐらいにしか思っていない。バンマスやソングライター的なバンドの中軸を担っているひとと喋ると、本当にそんな感じがする。

もちろんこれは他のメンバーやスタッフ、他人を見下しているわけでもないし、キレているわけでもない。終始にこやかだし、何ならけっこう仲だって良いことが多い。

だけど、いい意味で人を取り換えの利く部品だと思っている感覚がある。

他人がうまく動いてくれないとき、「あいつの考えをなんとか変えたい!」と過剰に入れ込みすぎると、自分が苦しくなることをわかっているのだ。

そして期待をかけられすぎると、対象の相手も実際に苦しい。

いろんな事情、能力差、気持ちの問題などもあって、できるひとはできるし、できないもんはできないのだ。

だから、できるひとがやればいいし、誰もできないなら外注する。もしくはそれは「その組織において、できなくても別にいいこと」なのかもしれない。

自分だって誰だって取り替えは利くし、そのひとじゃなきゃいけないことなんてそんなにない。

その一つ、二つぐらいの「自分がやるべきこと」をしっかりやっていくといいのだと思う。

スーパーや駅にいるブッ壊れたクレーマーは過剰に期待しているかららしい。店やサービスに対して、過剰に期待しているのだ。「金を払ったんだぞ!」と怒るわけだが、支払ったら満足のいくサービスが返ってくることにも期待しすぎなのだ。

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