年を取るということ

先日、年下のつらい話に付き合っていた。

そうかそうか、つらいか。
わかる、わかるぞ、つらいよな。でもな、つらいことがあんまりつらくなくなってくるんだぞ。

という話になってしまった。

年上を気取る年上が一番嫌いだったのに何ということだ。帰宅後、独り部屋で死ぬほど落ち込んだ。

でも世界に年下が増えてきてしまった。苦しい。

年上は威張っていて嫌いだが、年下は怖い。

ニコニコと笑っていながら、腹のうちで何を考えているのか分からないからだ。

太宰治の言うところの「道化」なのではないかと恐ろしくなる。

そんなおそるべき対象に「いつかつらさが成仏する」などと言ってしまった。自分の水たまりばりの浅さにも吐き気がした。

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