周りがどうしようもないやつばかりならマズくなっている
音楽を続けていると「自分が今進んでいる方向が正しいのか…」と迷うことがある。
だって同い年で新卒で就職した友人はもう15年近く同じ会社に勤めているのだ。転職している連中も業界業種は変わっていなかったりする。
終身雇用が終わったと言われて久しいがなんだかんだ言って数年、十数年単位では変わらない。
対してフリーターなのか何なのか分からない「バンドマン」という崖っぷちギリギリchopな生き方は環境やシチュエーションが変わりまくる。
付き合うひと、会社、稼ぐ方法なんかがゴチャゴチャに入り乱れていき、「一年前に一緒に何かをやっていたひとがもういません」なんて荒海をずっと泳ぎ続けてきた。
会社が変わったりメンバーが変わったり、配信したり配ったり、クラファンしたり本出したり、映画にしたり、コロナだったりなんだったり…
「新しいことを始めているとき」というのがいつもだった。日常的に新しい試みの中にいる生活をしている。
「もうしばらくこっちに向かって走ってるのう…そろそろ慣れたわ」なんて時の過ごし方は味わったことがないほどNENASHIGUSAな人生だった。
そして「方向は常時変更、慣れたと思ったらまた方向転換‼️」というジェットコースター的ライフスタイルには灯台が必要になる。
なぜなら正しい方向に進んでいるのか分からないとき頼るものがないと怖い。暗中模索というか、走っている方向が正しいか否か分からないと命取りになるからだ。
その東大の代わりとなる一つのサイン。自分の進んでいる現状の航路が合っているかのオリジナル正誤識別法が二つある。
ひとつが「リスペクトできる人間に出会うことが増えたなら正しい方向に進んでる」だ。
もうひとつが「どうしようもない人間に出会うことが増えたなら間違ってる方向に進んでる」だ。
これはなかなかに的中率が高い。
うまくいくか分からなかったが、結局うまくいったタイミングって「素晴らしいやつ」によってもたらされている。
むかしレコーディングエンジニアのひとに「優秀な裏方は格好からすでにイケてる」と言われたことがあるけれどこれに近い。
新しい環境が「バチっとしていてリスペクトできちゃう強いひとばっかり」というシチュエーションはもれなくうまくいくし、自分自身も鍛えられる。大変なこともあるけれど、すぐに良くなる。
反対に「マジでロクなことが起きなかった環境」って、そもそもロクな人間がいないのだ。変なやつが変なふうにして変なことをもたらす。
年齢は関係なく、下でもリスペクトできる人間はいるし、10こ上でもどうしようもない人間はいる。
「今新しいことを始めるぞ!」というひとが多い季節だ。もう始めているひともいるかもしれない。その環境がリスペクトできる猛者で溢れているならば買いである。健闘を祈る。
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