勝ち負けについて
勝ち負けについて昨日書いたが、僕はその昔、「勝つまでが戦争」というデンジャラスすぎる歌を歌っていた。
そのせいか、勝利至上主義者だと思われているときがある。
これは完全な誤解でもあり、正解でもある。
一般的な勝利至上主義というと、「負けは許さない!絶対勝て!」というイメージがある。少なくともそのタイプの人間ではない。
勝つことは確かに大切だが、一度も負けない人生などはあり得ないからだ。
誰でも必ずどこかで一度は負けるし、僕自身でいえば負け戦のほうが圧倒的に多い。
実際にこれまで、長期的繁栄を続ける多くの成功者も目の当たりにしてきたが、彼らは連戦連勝ではなく「勝つべきタイミングで勝っていた」ということに気付かされた。
次第に僕自身もこの意識を強く持つようになった。どこかでは負けるのだ。ただトータルでキッチリ勝てば結果は「勝利」だ。
落合博満も「三冠王をとるにはエース級以外の三流ピッチャーからの打ち損じを減らすこと」と説いていた。
現在の球界最強の男、柳田の三冠王のカギはそこだそうな。
いくら落合、柳田クラスでも、エース級の投手が出てくるとそうそうは打てない。対戦すると完全に封じられてしまうことも多い。
だからこそ弱いピッチャーが出てきたら、キッチリ打つのが三冠王への道だと言う。
もう15-0とかで勝ちが決まっているゲームの四打席目でも、集中力マックスで打ちに行く(勝敗が決まってしまったゲームには敗戦処理として、弱いピッチャーが出てくることが多い)。
打率やホームランをイージーに稼げるときにしっかり稼ぐ力が、シーズン通しての三冠王を作るのかもしれない。
「連戦連勝や常勝を最初から諦めている」というより、負け分の計上から目を背けない。これもひとつの勝利至上主義だ。
受験で言えば、理科で取る10点も英語で取る10点も同じだ。トータルで受かればいいのだ。
就活も同じように目的は入社だ。短所をどう使って、長所でどう突破するかが戦術だ。
バンドでもスポーツでも恋愛でもなんでもそうだが、達成すると嬉しくて、できないと悔しい。
勝ち負けだけでは語れないのが生きるということなのだが、勝たなきゃいけない場所でキッチリ勝っておいた方が豊かではある。
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