ミスの秘訣

いろんな仕事に手をつけてきたが、そのほとんどがもう二度とやりたくない。

全部に意味があったとは言わない。

だけど、「世の中にはいろんなひとがいる」という当たり前を知るには「いろんな仕事をする」しか手段が無いんじゃないかなぁとも思う。

「学校を出て、そのまま会社に入るということは社会に出てないということ」という言葉がある。僕はわりとその説を信じている。

もちろん新卒でそのまま勤めているひとが悪いとかいう話ではない。むしろそれは素晴らしいことだ。

しかし、いろんな仕事をすることでしか分かり得ないこともある。

そのひとつが「人間はどうやってもミスる」ということだ。だからこそミスは仕方ない。全勝も打率10割も不可能なのだ。

そして同じミスをしても「まぁ仕方ない」で済まされるひともいれば、「どうしてくれるんだてめー」になるひとがいる。

ここで「どうしてくれるんだを喰らうひと」になるとキツイ。

ミスれないからだ。「ミスれない」という環境は終わっている。全勝が義務になってしまう。

何よりヤバイのが、「試せない」し「挑戦できない」からだ。
ミスはやってみた先にある結果だ。やってみないと話にならない。失敗は成功のマザーだ。つまりミスれないやつ、というのは「成功できないやつ」なのだ。

こうなると仕事の水準が著しく下がってしまう。「失敗しないこと」が最高レベルになってしまうのだ。仮説を立てて、ミスという実験を繰り返さないと、大成功は無い。

じゃあ何でミスっても許されるひとと、許されないひとがいるのだろう。その違いは何だろう。

いつも笑い合ってると許される。
いつも堂々としてると許される。
いつも優しいと許される。
いつも余白があると許される。
いつも柔らかいと許される。
いつも争っていると許されない。
いつも怯えていると許されない。
いつも優しくないと許されない。
いつも正しさを振りかざすと許されない。
いつもめんどくさいと許されない。

要素は一つじゃないのだ。
いろいろ絡み合って、人柄や対人関係は構築される。

「こいつをぶっちめてやろう」と思われると、人間は簡単に沈むものだ。沈められる。

誰しもホコリなんて叩けば出てくるし、人類はイジメというシステムも発明している。残酷だが人間一人を追い込むのはさほど難しくない。

世の中いろんなひとがいる。僕もあなたもそんな「いろんなひと」の一人だ。

どんな「いろんな」になるといいのだろうか。せっかくなのだから威張らないし、ナメられもしない男になりたいものだ。

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