見出し画像

ベルトコンベアー

そこでしか息ができない。

そんな場所がいくつかあった。

あなたにもあるだろうか。

僕にとって、それは人生の余白のような場所だった。

無くても話は進むけど、無いと最後までいけないんだろうなとなんとなく思っていた。
息をとめたまま生きていたとき、その場所でしか、呼吸ができなかった。

そこにいるあいだは、嫌なことをすべてを忘れられた。そしてどこからも攻撃を受けないでいられた。まさしく安全地帯だった。

その場所は町外れの神社だったときもあれば、さびれたラブホテルの一室のときもあった。

ここから先は

1,267字 / 1画像

¥ 100

音楽を作って歌っています!文章も毎日書きます! サポートしてくれたら嬉しいです! がんばって生きます!