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統一したほうがいいのはわかってる!けど、いろんな作風が描きたい皆さんへ②

じゃぁ、僕なりの解決策というと・・・

前回からの続きです。
まだ全編を読まれていないからはリンクよりお読みいただくと分かりやすいかと思います。

「描きたい作品を描いて、たくさんの人に喜んでもらうこと」

これがぼくの理想的な制作のかたちだということは以前お話ししました。
描きたい作風が一つならば、ガンガン描いていけばいいのです。それができるなら、画風一本を極めていく方が画家にとってもファンにとってもメリットが大きいです。でも描きたい作品が複数ある、しかもそのことに対してネガティブな感情がある作家さんだった場合この理想形にどのように近づいていけばいいのでしょうか?

◻️「複数=悪い」ではない

ぼくは複数の画風を持つことは悪いことではないと思っています。むしろそれが自然ではないでしょうか。でも、なぜかあまりポジティブな印象がないのは、絵描きの先輩や先生方、お客さんなどからの意見の刷り込みの結果なのかもしれません。何度も言いますが「複数の絵柄=悪い」ということはありません。大切なのは複数の作風をもつことに罪悪感や迷いをもたないことだと思うのです。きちんと納得した上で複数の絵柄を描くのであれば、むしろそれは強みにもなりえます。

これからご紹介するメソッドは、僕が自分を納得させることができた考え方です。この方法によって、自分は活路を見出せましたが、他の方々にとってはただの言い訳作りと思われるかもしれません。でも、それでいいのです。自分が納得した上で作品を生み出せるであれば、他の人にどう思われようとも自分にとっては最善の方法なのだと思います。

◻️オーナーになる

「自分を作家ではなくギャラリーオーナーだと考える」

これが僕のたどり着いた答えです。
言い方を変えれば自分の中に複数の画家を抱えるということです。

一人の作家が複数の絵柄をもっていると「これでいいのか?」と罪悪感や迷いが生じます。では、複数の作家だったらどうでしょうか?作家さんそれぞれが、全く別の絵柄を持っていてもおかしくない。むしろそれが普通です。

じゃぁ、自分の中に複数の作家を存在させてオーナーになってしまえと考えたのです。こうしてぼくは頭の中に「架空のギャラリー」をオープンさせました。

◻️ギャラリーの構図

この架空のギャラリーはどんな構図で成り立っているのか?
まず前提として、あなたはギャラリーオーナーであると同時に所属作家です。

そうした場合まずはじめに大切になってくることが
ギャラリーの方針です。方針=基本の制作コンセプトとも言えます。
僕の場合であればギャラリーの方針は「アートでワクワクを届けたい」となります。

次に、そのギャラリーに所属する作家は、ギャラリーのコンセプトに沿った作品を作っていくことになります。

ぼくの例を挙げると静物画と漫画を掛け合わせた作品や絵の具で宝石を描いた作風、異世界の日常生活を描いた作風などさまざまですが「ワクワクを届ける」という方針はどの作家も同じということです。

このようにどんな作品を描いても基本コンセプトからは外れないことが納得感をもって制作するためにはとても大切になります。

◻️ギャラリーのメリット・デメリット

脳内に架空のギャラリーをもつメリットとデメリットについても整理しておきましょう。

メリット
・納得した上で好きな作品を描ける
・伝えたいことの根本がブレない
・作家自身を好きになってもらえる

デメリット
・応援してくれる方がついて来られない事がある。
・作品の幅が広いので評価が不安定
・全部中途半端になりがち

自分が納得した上で好きな作品を描けることが最も大きいメリットです。また、絵柄は違うけれども作品を通じて伝えたいコンセプトは共通しているのでブレが生じにくい。また発信の仕方によっては絵柄ではなく作家自体のことを好きになって応援してくれる方も増えるかもしれません。デメリットは前回ご紹介した「さまざまな作風をもつ作家のデメリット」と同じです。正直、メリットで言うと、画風を統一した時の方が確実に大きいです。でも、さまざまな作品を描きたい作家さんにとって、画風を統一することが苦しいというのもよくわかるつもりです。そういった意味では、見てくださるお客さん目線というよりは作家に寄り添った考え方と言えます。

◻️ローテーション戦略

以前は描けていたけれど今描きたくない。。そんな作品ってありますよね?
その場合、ぼくはその作家さんがお休みを欲しがっているって考えます。

その作風をもう描けなくなったわけではなくて、力を蓄えて、また活動再開ができるようになる時がくるはずです。そうやって、カムバックを待つ心はすごく大切にしています。そして、一人の作家さんに勢いがなくなった時は、別の作家さんが活躍するチャンス。そう思いながら、別の作風を描きます。

こんなふうに、自分の中に複数の作家が在籍していると、作家さんをローテーションしながら活動していくことが可能です。また、ギャラリーのオーナーですから、時代の流れからこれからの流行を予測して、どの作者に頑張ってもらうか、どんな展覧会(作品)を企画するかを戦略的に計画していくこともできます。今後の展開次第では、新しい所属作家が増えることも?

そう考えると、絵柄を変えること自体が楽しく思えてくるかもしれません。

◻️まとめ


いかがでしたでしょうか?
以上が複数の画風があり迷っていたぼくが、納得できた考え方です。
そして、今現在、ぼくが実践している考え方になります。この文章を読んで納得や共感できた方がいたならうれしいです。

一般論というよりは、割とぶっ飛んだ考え方だとも思っているので、ご納得いただけたか、ただの言葉遊びと捉えられるかは人それぞれです。もしも、自分も同じです!という方がいればコメントやDMをいただけると大変嬉しいです✨

先述しましたが、自分が納得できたのであれば、他の人にどう思われようと自分にとっては最善の方法です。この記事がみなさんにとっての最善の制作スタイルを考えるきっかけになれたら幸いです。

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