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【577/1096】つながり

点と点がつながるなんてよく言う
つながったときの納得な感じ

ある作家の本を読み続けている
死についてのふしぎ
自ら逝く人の残したもの
残された者たちのその先
残された者が苦しむのは
残された者の内なる思いのせいらしい
その人への関わりに
悔いや罪の意識が高い人ほど
苦しむ要因は多く長くなる

わたしは生前のあの子に対して
十分なことができなかった
それは気づけなかったこと以外の
日常での関わりでのこと
生きているときに
十分なことができている人たちと
マイナスな対応をしてしまった自分
罪の意識はより強くなる

こどもだった
まだ若く未熟だった
いらだちや不安 将来のこと
もっと話をするべきだった
もっと細かく気を配るべきだった
心配してほしかっただろう
ただ気にかけてほしかっただろう
放任で見放していたわけではない
けれど
なんでも話せるような関係ではなく
距離は開くばかり
今思えばその距離が
お知らせだったのに
年齢特有の 
親を寄せ付けないものだと
思い込んでしまった
わたしこそ未熟だった
浅はかだった

残されたものは
逝ったものの願いを叶えられた時
つながることができるらしい
きみの願いは
「幸せに長生きしてね」
それだった

本当なら
生前にきみとつながるべきだった
互いの思いを
伝えるべきだったよね
でももう遅い
謝ることも伝えることもできない
これからできることは
きみのその願いを叶える
それくらいしかないみたい
幸せに
長生きしなくちゃいけないみたい
きみの願いを叶えなくては
申し訳がないよね
生きてる意味もないよね
きみとつながるためには
幸せにならなくちゃならない

幸せに長生きか…
果てしない課題
一生かけるに値するのかもね
きみはいつもすごいよ
たくさんの幸せとたくさんの悩みと
果てしない課題と
きみのくれたものは果てしない
ありがとうとさようなら
ごめんなさい許してください
許されないけれど
憎しみを手放してくれますように

いつもありがとう
残された者の日々