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ひとつからいくつかへ 【155/1096】

ひとつの大きな落とし穴
ずどーんどかーんと
穴のそこへ
ひとつだけの選択肢
見上げても空はひとつ
ちいさな穴のよう

抜け出せない穴のそこ
ただひとり悲しみと佇む
じっとそっと息をする
そこにいるだけ
ただそれだけ
家族はどこの穴へ落ちたのだろう
上からのぞいて助けてくれるかな

それぞれの穴で
それぞれの苦しみを慈しむ
それしかできない日々

あれから
あーでもないこーでもないと
お互いに 専門家に
話せる友人にと話をしてきた
またここに記すことで
すこしずつ穴がふえる広がる
ただの大きなひとつの穴
穴がすこしずつ分かれて
いろんな理由があったのだと
自分を押し上げる

お互いの罪はそれぞれある
それはなくならない
背負って生きていくもの
100%のものなんてなくて
やはり私たちの知らぬところで
苦しんだきみの
固有の理由があることにたどり着く
そこに正解も不正解もなく
ずっとわからない謎で
推測からは脱せない
けれども私たちは
きみのもっとも身近で
愛ある存在だから
きっとこうだろうという
近いところへ行けるのではないかと
信じているよ
私たちにしかわからない場所

そこへすこし
近づいてきていると思う
近づくことは
怖いことでもある
だけれども
救いの道でもある
未知の道
だれも知らないわからない

ひとつからいくつかへ
その発想は
生きる道へつながる
これはわからない人には
わからない
いますぐわからなくても
いい道かもしれない

なんにしても
落ちた穴は
悪いものではなかった
守ってくれるものでもあった
また生きていけるものでもあった
そう思えている今があることに
感謝している

みなが元気でいること
ときに辛いことはあっても
いま生きていること
今日がまた終わること
おおげさに聞こえても
自分のリアルな気持ち
毎日は普通ではない
毎日は奇跡です

今日もありがとう
明日も奇跡
また明日