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「気づかない窓」を開けてくれる人♪


「気づかない窓」を開けてあげる 

 人を評価することは、ほんとうに難しいですね。
 人の評価で思い出すのは、「ジョハリの窓」。
 ジョハリとは、アメリカの心理学者であるジョセフ・ルフトとハリー・インガムの2人の名前を組み合わせた言葉です。
 彼らが発表した対人関係に関する気付きのモデルによると、人は誰しも、「4つの窓」を持っています。

相手にも自分にも「ジョハリの窓」がある



 「自分自身が知っているか知らないか」、そして、「他人が知っているか知らないか」という切り口で考えると、私たちには「4つの窓」がある。

 自分も他人も知っている「開かれた窓 Open window」
 自分は知っているが他人は知らない「隠された窓 Hidden window」
 自分は知らないが他人は知っている「気付かない窓 Unknown window」
 自分も他人も知らない「暗闇の窓 Blind window」

 
 まずは、相手にも自分にも「ジョハリの窓」があることを知ることから、心地よいコミュニケーションは始まります。当然ながら、隠された窓を無理やり開けようとすると、人間関係は上手くいきません。

 人事評価で大事なことは、「こんな良いところ、得意な分野があるね」と自分で気付いていない仕事への適性や能力を気付かせてあげること、つまり「気付かない窓」を大きく開けてあげること。

 気づかない窓を開けてくれる人が周りに居るのは幸せなことですね。 

そして、加点主義でいこう!

 評価の対象とするのは、その人が何ができるかという潜在能力ではなく、何をやったかという顕在能力。保有能力ではなく、業務の成果。
 それに加えて、まだ入社して間もない従業員については結果だけでなく、どれだけ頑張ったかという「過程」も評価対象にする必要があります。
 なので、上司は部下の仕事ぶり、途中経過も観察しなければなりません。

 そして評価の基本は加点主義。失敗したらマイナスする減点主義ではなく加点主義。加点主義では、良い点を足し算していくことで評価します。
 そうすれば、失敗を恐れずに新しいことにも果敢に挑戦する人材が増え、社風も明るくなるはず。

「Keep Busy」な状態を作る!

 ともに働く人々の能力を伸ばすことが上手な上司や経営者を見ていると、指示を待つ部下に対して、「常に忙しい状態」を作っています。 
 「小人閑居(かんきょ)して不善をなす」という言葉のとおり、暇な毎日では前向きなことを考えないし、能力も伸びません。

 また、今日は「盆と正月が一緒に来たみたいに目が回るほど忙しい」が、翌日は「朝から何もすることもなく暇だ」と感じてしまうほど仕事の忙しさにムラがあることも望ましくありません。 

 つねに安定して忙しくあり続ける状態(Keep Busy)を維持するために、適切な仕事の割当が求められます。単調で慣れた仕事の繰り返しではなく、幅も広く、深さもある、少し背伸びして挑戦する仕事で適度に忙しいのが、理想的な状況ですね。

任せることと褒めること

 最後に、任せて、褒める!
 人を育てるのが上手い上司は、途中で口出しをせず、部下に「任せる」ことと「褒める」ことが上手い人です。

 連合艦隊司令長官であった山本五十六元帥の言葉が部下指導における理想と真実を言い当てているようです。
 「やってみせ、言ってきかせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。話し合い、耳を傾け、承認し 、任せてやらねば、人は育たず。
 やっている姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」

 まずは、見本を見せて、かみ砕いて分かりやすく伝え、実際にチャンスを与えて、上手くいけば素直に誉めてあげることで人は動きます。

 
 上司も部下もいない場合は、自分をよく見つめて気づかない窓を開けて、良かったところを足し算して、適度に忙しい毎日を作り出し、責任をもって遂行した仕事が上手くいったときは「カンパーイ♪」で褒めましょう!


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