みなさん、こんにちは！
多摩美術大学情報デザイン学科情報デザインコース 卒業研究制作展2024 - From: To:広報部門です。

今回のnoteは、卒業研究制作展参加者へのインタビュー記事の第3弾です。
これから約2週間にわたって全9名のインタビューをお届けしていきます！
彼らがどのような想いを持って今までの制作をしてきたのか、記事を通じて皆様にお届けできたらと思います。

第3弾は「エンタテイメントとデザインゼミ」に所属する里 学樹さんのインタビューをご紹介します。

インタビュイー紹介

普段は主に、どんなもの・ことを制作していますか？

里：思いついたアイデアに対し、その都度興味を持った手法や表現を用いて制作しています。プログラミングを用いた作品を制作することが多いです。

どんな分野に興味がありますか？

里：大学２年の時、制作の題材に錯視を用いたことがきっかけで、錯視に魅了されています。理解していても知覚が騙されてしまうことに魅力を感じています。

卒業研究制作作品について

誰に届けたい作品ですか？

どんな作品ですか？

里：「RePoP」というリサイクルできるアイデア集約ツールを制作しました。 不発なアイデアのタネをリサイクルする（Recycle）ことで弾け（Pop）させることに由来しています。

アイデアを集約していき、自分にとって必要なアイデアはメモ、不要なアイデアはリサイクルします。アイデアを有用な資源として捉え、使わなくなったアイデアをリサイクルし、集積することでアイデアの集合知を形成します。これによって一度ボツになったアイデアに自らの表現を加えることで作品に昇華させたり、新しいアイデアのインスピレーションを受けたりすることができます。短い文章で構成された抽象的なアイデアは著作権で保護されないため、リサイクルされたアイデアはアプリの利用者ならば誰でも利用できます。

こちらのURL（ https://repop-idea.com/ ）から是非ご利用ください。

作品を作ろうと思ったきっかけを教えてください。

里：自分は面白いアイデアが好きで、それを自ら考えつくことに歓びを感じます。ただ、様々な制約によってそれらすべてのアイデアを自分の手で表現することはできません。面白いアイデアを思いついても、表現しないなら宝の持ち腐れです。それならば、誰かに利用してもらい、有効活用してもらった方が良いと考え、この「RePoP」を構想しました。

制作過程を教えてください。

里：前期審査会までは、類似サービスを調べて市場調査を行ったり、サイトマップやプロトタイプを制作したりしました。中間審査会までは、技術選定を行いつつ、アイデアに関するアンケートを行い、その結果を基にプロトタイプをブラッシュアップしました。最終審査会までは、展示やwebアプリの実装に時間を費やしました。

制作を通して気づいたことを教えてください。

里：実装する過程でChatGPTを活用しましたが、かなり役に立ちました。Nuxt.jsやFirebaseなど、初めて学ぶことが多かったにも関わらず、約２ヶ月でwebアプリを実装することができました。実用書を読むよりも、実際に手を動かしながら疑問点やエラーが生じるたびにChatGPTを活用して学ぶ方が効率的だと感じました。

今後の活動や進路について教えてください。

里：今後は大学院に進学し、「RePoP」を用いて「アイデアをリサイクルする」ことの有用性を検証し、「RePoP」を社会的に意義のあるものにしていく予定です。

（インタビュー・編集：中野 梨杏・佐藤 萌香・パク ミスン、画像提供：里 学樹）

インタビュー第3弾、いかがでしたでしょうか。
本卒業研究作品は多摩美術大学 情報デザイン学科情報デザインコース 卒業研究制作展に展示されております。
記事だけには載せきれない、実際に見るからこそ伝わる魅力がある作品がたくさんありますので、みなさまもぜひ会場にお越しください！

第4弾は、「デザイニング・エモーションゼミ」に所属する村松 花音さんのインタビューをお届けします。次回もお楽しみに！