みなさん、こんにちは！
多摩美術大学情報デザイン学科情報デザインコース 卒業研究制作展2024 - From: To:広報部門です。

今回のnoteは、卒業研究制作展参加者へのインタビュー記事の第6弾です。
これから約2週間にわたって全9名のインタビューをお届けしていきます！
彼らがどのような想いを持って今までの制作をしてきたのか、記事を通じて皆様にお届けできたらと思います。

第6弾は「デザイニング・エモーションゼミ」に所属する松本 夏歩さんのインタビューをご紹介します。

インタビュイー紹介

普段は主に、どんなもの・ことを制作していますか？

松本：イラストを描いています。大学に入ってからはiPadで描くことが増えましたが、最近はアナログな手法に回帰しています。紙が好きなので、描いたものはzineやポスターにすることが多いです。

どんな分野に興味がありますか？

松本：イラストレーションの他には漫画、雑誌に興味があります。最近は特に４コマ漫画が好きで、読むだけでなく描いたりもしています。

卒業研究制作作品について

誰に届けたい作品ですか？

どんな作品ですか？

松本：この作品は、612枚のイラストを描いた私の絵の探究です。現在も描いているので学外展の時には約1000枚くらいになるのではないでしょうか。 作品と呼ぶには日常的な、純粋な描くという行為の重なりだと思います。カバンには常にメモ帳とペンを忍ばせていて、描きたい時に描いていました。なにをどう描くか考えたら描けなくなるタイプなので、とにかく手を動かしました。考えることが苦手で、勢いでやる私にとってこの制作はとても楽しく、ある意味呑気に出来ました。

作品を作ろうと思ったきっかけを教えてください。

松本：大学入学から４年間、ひたすらイラストを描き続けてきました。しかし卒業後の進路がチラつき出した頃から、プロになれるイラストを描かなければと焦り出して、迷走してしまいました。そこで原点に立ち返り、シンプルに自分がイラストを描きたい！　と思ってこの卒業制作を始めました。

制作過程を教えてください。

松本：とにかく手を動かしたり、身体的にイラストを描く期間にしようと考えていたので、下書き無し、消しゴム無しでイラストを描いていました。後期は、制作を振り返るために本を作りました。中身は、描いた日に撮った写真をまとめたものです。

制作を通して気づいたことを教えてください。

松本：やっぱり、アナログで絵を描くことが好きだと思いました。iPadで描き始めてから随分、ペンが紙に擦れる感覚を忘れていたような気がします。0.7から0.5のペンに変えた時の線の違い、消せない線の緊張感、意図してない歪みなどがおもしろいと感じたので、しばらくは続けていきたいです。そのうちまたデジタルに戻ることもあるかもしれませんが、アナログで描いた時の感覚は忘れないようにしたいです。 あと、作品の中で制作のプロセスを説明しようとか、そういうアドバイスをたくさんいただいたんですけど、それはしたくありませんでした。言葉に置き換えた時になんだか別のものになるような気がして、だからなるべくイラストで語りたいと思っています。最終的にアドバイスをくれた先生方も半ば諦めながら応援してくれました。

今後の活動や進路について教えてください。

松本：イラストを描き続けます。その傍ら、美術の講師のお仕事をさせていただく予定です。描いたり、作ったりすることが好きな人と関われる環境が今後もあることを嬉しく、そして楽しみに思っています。

（インタビュー・編集：中野 梨杏・佐藤 萌香・パク ミスン、画像提供：松本 夏歩）

インタビュー第6弾、いかがでしたでしょうか。
本卒業研究作品は多摩美術大学 情報デザイン学科情報デザインコース 卒業研究制作展に展示されております。
記事だけには載せきれない、実際に見るからこそ伝わる魅力がある作品がたくさんありますので、みなさまもぜひ会場にお越しください！

第7弾は、「リボーダーデザインゼミ」に所属する萩原 佑太さんのインタビューをお届けします。次回もお楽しみに！