コンプレックスの無い夫、コンプレックスの塊の妻
「コンプレックスある?」
主人からの突然の夕食後の問い。
「あるよ。あるよ。コンプレックスだらけだよ」
「無い人なんかおるん?」
「みんな、誰だって自分の何かについてそう感じてるんじゃないん?」
もしかして…
「無いん?」
恐々主人に聞いてしまうほど、わたしにはあり得ない考え方。
即答で、「ぼくは無いで」
うそだ。うそよ。(心の声)
主人はちなみに絶世の美男子でもなければ、何者でもない。
ごめんやけど…
わたしがあなたなら絶対ある気がする…とは言えないけど。
まぁ…主観問題になるので、無いと言い切れるってある意味とても肯定感高くないか?
羨ましいとすら感じる。
その考え方をどこで身につけたのかと純粋に疑問も湧く。
主人は良い意味含めて一歩間違えたら変わった人ねの領域に入るぐらい
この人、大丈夫な人どっちよ??のラインの上に佇んでる人。
エジソンとか発明できたから良かったけど、彼がずっと発明に行き着く途中のまま人生を終えた人だったら…けっこうやばいエピソード多く無い??
主人はそちら側の住人。
自分とは真逆の精神構造。
ちなみにビジュアルも性格も全てが真逆。
洋と和
プラスとマイナス
墨と雪
17年前わたしは、自分には持ち合わせてもいないものを見せつけられて、それがとても新鮮で、不思議で、夫婦の選択を選んだ。
この言葉は彼によく似合う。
わたしはきっと彼が眩しかったのだ。
光と同じ熱量の影。
それぞれを内包しながらもコンプレックスはないと言えるその強さに時に争い、時に抗い、時にひれ伏してきた。
自分のコンプレックスがその光の強さで溶かされる日を密かに願っていのかもしれない。
彼と生きることで。
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