一期一会。

「こんなに読めるの? 」
「積読が増えるね…」

そんな声がどこからともなく聞こえて来そうだ。

そう、たくさんの本が届いたのである。

万葉集、徒然草の解説本、村上春樹のエッセイ集が3冊、イラストが1冊、そしてヤクルトの特集雑誌が1冊、合計7冊。

今すぐに読めるのかと聞かれれば、

「読めないけど、なにか? 」

と返すことくらいぼくはできる。

でも、積読が増えるわけではない。なぜならば、今回購入した本はきちっと本棚に整列しているからだ。積んでないどいない。

積読が増えたのか、整頓された本が増えたのかは、このさいどっちでもいい。

もしかしたら、読んでから買うというのが健全かもしれない。もしかしなくてもきっとそうだろう。今の時代は飲み放題でもグラスが空かなきゃ次のドリンクを頼むことができない。ビールがぬるくたって飲み干さなければならないである。

本も同じように読んでから買う、というサイクルのほうがスペース的にも金銭的にもいいということは理解している。そう、理解はしている。でも、それができない。

「本との出会いは一期一会だから」と自分に言い聞かせて、amazonやヤフオクを徘徊し、本屋の陳列棚を舐めるように見ている。いわばパトロールだ。

人生は頭でわかっていても、身体が反応しないであったり、知ってはいるけど無視してしまったり、自分の都合がいいように歪めてしまったり、ということの連続だ。

(すぐ読むことができないとわかっていても)本を買ってしまうのは人生の一部である。これは疑いようのない事実だ。そんな連続をたくさんもちながら、今日も夜な夜なパトロールをするのである。

数字や理屈でだけはないから人生っておもしろい。

こちらサポートにコメントをつけられるようになっていたのですね。サポートを頂いた暁には歌集なりエッセイを購入しレビューさせて頂きます。