意味のない比較

「例年に比べて◎◎でしょう」

天気予報でよく聞くフレーズだ。今年の冬は例年に比べて暖かいとか、寒いとかそういったことを表すことが多い。去年と比べていることもあるかもしれない。

おそらく嘘を言っているわけではないし、気象庁なりなんなりが発表した事実をもとに気象予報士が自分のことばで話しているのだろう。多くの人は「なるほど〜」とか「今年は◎◎なのか」となんとなく、それを感じ取っているのではないだろうか。

でも、ぼくはそうならない、というよりもイヤな感じがする。

というのは、例年と比べてどうかなど、あまり、いやまったく関係がなくて、今日が寒いのかそれとも暖かいのか知りたいのである。例年と比べて暖かくても今日が寒ければそれは寒いわけだ。その逆もしかりだ。

比べても意味あるのかな? と思っている。もちろん、統計を取りたいとかそういった目的であれば話は別。でも、天気予報を見ている人は、今日なり明日、もしくは予定の入っている近未来のことが知りたいわけだ。過去と比べてどうかなど1ミリも興味を示さないのではないだろうか。

そんなことを考えながら、朝のラッシュに揉まれていた。今日は一段と寒い。去年と比べて暖かいらしいけどね。

こちらサポートにコメントをつけられるようになっていたのですね。サポートを頂いた暁には歌集なりエッセイを購入しレビューさせて頂きます。