転居たまご

京都でひとり暮らしをしている。 芸大生。

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最近の記事

ちくわきゅうりであるために

ちくわきゅうりが ちくわきゅうりであるための条件 ちくわにきゅうりが通っていること。 ちくわきゅうりが ちくわきゅうりでなくなる事例 きゅうりが抜け落ちるか、ちくわが噛じられるか。 ちくわきゅうりのままでいるのは簡単ではない。 きゅうりを諦めれば一発アウトだし、 ちょっと気を抜くとあっという間にちくわが残り僅かになっている。 これはちくわきゅうりだろうか。 「これはこれでちくわきゅうりだな、」 と思えるようにならないと、ちくわきゅうりを守ることはできない。

    • 3月嬉しかったこと10選

      のびのびと過ごした大学1年生の春休み。 うっかり忘れてしまいそうな、嬉しかった出来事を記録する。 1)「使える」と言われた 展示準備のお手伝いをした。 大急ぎで作業が行われる中、針と糸が必要になった。私がお裁縫セットを取り出すと、デザイナーのおばあさんに「あんた使える!」と言われた。その高飛車な褒め言葉にすごく安心した。 針と糸があれば大抵のことはできる、という信条を貫こうと思う。 2)あだ名で呼ばれた 私は大学でもバイト先でも、名字に「さん」をつけて呼ばれている。

      • プリン屋のむすめ

        旅先で出会った人たちとプリンを食べていた。 ほんの少し話題に困ったので 『プリン屋のむすめ』というカードを使わせていただく。 私はプリンの側面をぺちぺちしながら、 「うちの母、プリン屋だったんですよー」 と言った。ぷるん。 自転車で売っていてー 自転車で?! 私はポイントカードにスタンプ押したりしてましたー いいね〜〜 疲れて辞めちゃったみたいですー お〜〜〜ん 『プリン屋のむすめ』は大いにハネた。 ありがとう、お母さん。 今、私はリュックサックひ

        • 浪人を決めた春、先生に宛てて書いた手紙

          世間はまだコロナで大騒ぎしていた春。 私は中学校の先生と会う約束をしていた。 大学に落ちたばかりで格好はつかないけど会ったほうがいいような気がして、手紙と菓子折りを持って行った。 先生へ お久しぶりです。 いかがお過ごしでしたか。 梅は満開、桜はもうすぐ、という贅沢な季節になりましたね。浪人が決まった私にも、ちゃんと春がやってきました。高校卒業という節目でお世話になった人たちに感謝の気持を伝えられたので、とても気分のいい春です。 中学校を卒業してからの3年間、 山程反

        ちくわきゅうりであるために

          銀座湯の少女

          銀座湯というのはその名の通り、銀座にぽつんと佇む銭湯である。東京駅から東北へ向かう夜行バスに乗る前、そこへ立ち寄った。 おとな520円 銭湯の相場はわからない、とにかく520円払えば銀座でお風呂に入れる。 ホカホカのおばあさんが、「おやすみなさい」と言って暖簾の向こう側へ消えていく。 こぢんまりとしていて非常に快適なお風呂だった。 例に漏れず、私もホカホカのおねえさんになった。スベスベのおねえさんになるために保湿クリームを塗っていると、新しいお客さんが入ってきた。

          銀座湯の少女

          2月の日記

          2/1 高瀬川のゴミ拾いをした。 それはもう、集まる集まる。 彼らも少し前まではゴミとは呼ばれなかったのです。ごめんね。 一緒にゴミを拾っていた教授とおしゃべりしていて、あれよあれよという間に春休みしばらく秋田へ行くことが決まった。 2/5 兄と夜ご飯を食べた。 兄のご飯は美味しい。兄のおしゃべりは楽しい。 2/6 明日から作品展だというのに仕上がっていない。部屋が木くずで真っ白だ。 2/7 早朝、作品を学校へ持ち込む。 まだ空は暗いけど、気分は晴れやか。バイト先に自転

          1月の日記

          1月1日 何の変哲もない朝である。 今年は「楽しい」を感じる努力をしたい。 人生の初期設定は、特に楽しくはないから、自分の行動や考え方によって楽しさを獲得する。 1月2日 働き初。 お正月もみんなカフェに来るのね。本当に本当に忙しかった。どのくらい忙しかったかというと、宝くじを買ってみようかなと思ってしまうほど。 1月4日 東京の実家に帰る。 新幹線には、本来の生活に戻る人たちがたくさんいた。隣の席では女子大生風の人が、スマホでアイドルのテレビ番組を見ながら海苔巻きを食べ

          1月の日記

          思い思いの重い想い

          これはもう3ヶ月前の日記。 ・ ・ ・ 今日は楽しかったけど、その場しのぎの相槌で自分の言葉が薄汚れた。こっそり意地悪な返答で相手を傷つけたかもしれない。 一人ぼっちなら、穏やかでいられる。 大勢の中では自分が誰だかわらなくなるし、一対一で話したら初対面の嫌な自分が出てきたりして苦しい。 私はとても、 真面目なのかもしれない。 幼稚なのかもしれない。 孤独なのかもしれない。 友人に指摘された。 私は感情のままに行動するのを嫌厭している。(友人へ、当っていても外れてい

          思い思いの重い想い

          大きくて強そうな人間への憧れを叶えてくれてありがとう

          学園祭が終わった。 私はファッションショーに衣装作りで参加した。 朽ちては芽吹く自然をテーマに制作をした。そのついでに自分自身のコンプレックスや憧れについて思ったことがある。 私はチビである。どうしようもないので自分の「叶えたい事リスト」から無意識に除外していたが、本当は、大きくて、頼もしい、なめられることのない容姿への憧れがあった。夜道を怖がるとか、米粒サイズの小指の爪とか、「ちょっと男手がほしいんだけど、、」に応えられないとか全部うんざりなのだ。 「かわいいね、ほっ

          大きくて強そうな人間への憧れを叶えてくれてありがとう

          20歳夏、さみしい病ステージ4

          8/1 今朝の体温は40度。 辛すぎる。バイト先にも迷惑をかけた。 「体調不良?それがどうした」くらいの強い生き物になりたい。 8/6 高熱から開放された今、何でもできる気がする。こんなにも素晴らしい。普通に歩けるしペットボトルも開けられるし、寝付けるしもう最高。健康であることの価値を忘れてはいけない。でも夏に冬が恋しくなって、冬に夏が恋しくなるように、このありがたみもあっという間に忘れるのだろう。 8/9 大きめの買い物をした。 イサムノグチのAkari 45Aで

          20歳夏、さみしい病ステージ4

          寝転がっていたらコバエが私に寄ってきた。 あぁ生ゴミなんだな、と。

          寝転がっていたらコバエが私に寄ってきた。 あぁ生ゴミなんだな、と。

          愚痴をこぼす、ひろう

          愚痴をこぼすために文章を書いているようなものである。 誰かに愚痴を聞いてもらうこともあるが、その後猛烈な申し訳なさに苛まれる。 結局、私の泣き言のために時間をとらせてしまった、、と愚痴を聞いてもらう前より気分が沈む。阿呆らしいでしょう。 会話では話し手が主導権を握りがちである。 一方、文章では読者の自由な選択が許されているから、こちらも気楽に愚痴をこぼせるのだ。私のnoteの下書きには生産性のない弱気な文章がたくさん溜まっている。 愚痴を聞くことは、愚痴をこぼすことよりも

          愚痴をこぼす、ひろう

          20歳になりそう、なりそう、なった

          10代最後の一日は雨だった。 早起きをして、きれいなオムレツを作る練習をした。朝ごはんに、少し焼けすぎたオムレツとサラダとミックスナッツの中から選び出したカシューナッツを食べた。 そして、無個性なパジャマから無個性な他所行きの服に着替える。アルバイトの初日だった。近所のカフェ。メモ帳を一冊使い切った。私は割と熱心に働く方である。 仕事を教えてくれた先輩は、20歳の誕生日の0時にコンビニでお酒を買ったらしい。 そういう積極的な思い出作りが後の自分を支えるのかもしれない。

          20歳になりそう、なりそう、なった

          浪人生活359日を振り返る

          高校三年生の三月。試験が終わり、東京へ帰る新幹線の窓の雪景色があまりにも冷たくて、来年の春が途方もなく遠く感じたことを覚えている。 二度目の大学受験を終えた今、私の人生にはこの一年間が必要だったなと思う。 受験を通して出会った様々な新しい感情を忘れないように記録しておく。 それが結果的に、美大を目指して奮闘している誰かの役に立ったら嬉しい。 当時の私は普通科の高校に通っていた。 高3の夏に実技対策を始めて不合格。 合格最低点には14点及ばなかった。 (学科:403 描写

          浪人生活359日を振り返る

          本日も、極めて不甲斐ない私。

          刑事ドラマ相棒、ドクターX、愛の不時着、闇金ウシジマくん、これらを好んで視聴する。 私は杉下右京になりたい。 大門未知子に、リジョンヒョクに、牛島社長に、なりたい。 残念ながら、今の私には彼らのような頼もしさはない。対極にいる。 何かあったらすかさず落ち込む。 そして、落ち込んでいる自分に対して更に落ち込む。 今日、画塾で人が倒れた。 持病か貧血かわからないけど、私は絵に描いたようにおろおろした。(画塾だけに) 倒れた彼女の周りには人がたくさんいた。 心配、興味、恐怖を

          本日も、極めて不甲斐ない私。

          お手洗いランチの極意

          便所飯とは読んで字の如く、便所でご飯を食べることだ。字面が汚いので「お手洗いランチ」と呼ぶことにしよう。 高校生の頃、オーストラリア留学をした。 留学先ではパンダのように可愛がられたが、授業の英語についていくので必死だった私は休み時間は一人でひと息つきたかった。 そのため、パンダ扱いをされ無くなるまでの3ヶ月ほどお手洗いランチ生活を送った。 衛生的にはおすすめしないが、前後左右を壁で囲まれた場所で心の不安定を解消したい時にはぴったりだ。 今回は過去の自分がトイレで快適に

          お手洗いランチの極意