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足の向きを修正する(ランニングフォーム修正シリーズ)

新しいシリーズ始めます。
より効率の良いフォームでランニングを楽しむために、これだけは直しておこうという事を列挙していこうと思っています。不定期でやります。
まず一つ目は、「ガニ股」です。

なぜガニ股がランニングによろしくないのか?

私は高校で陸上部に入った時に、最初にやったのが「ガニ股の修正」でした。
それまではガニ股が当たり前と思っていましたが、走るためには真っ直ぐにした方が良いと言われ、頑張って修正しました。
その時は、それほど丁寧に説明されなかったのですが、今の私なら、なぜガニ股がダメかは述べる事ができます。

  1. 地面を後ろ向きに押す効率が悪くなる

  2. 骨盤が後傾してしまう

  3. O脚になりやすい

地面を後ろ向きに押す効率が悪くなる

走る時は、脚で地面を後ろ向きに押し、その反力で前に進みます。地面を蹴るのではなく、「掃く」ちょうど脚を箒(ほうき)のように見立てて後ろ向きに掃くように後ろ向きに押すのです。お尻・ハムストリングの筋力でお押すのですが、足が外向いていると力が逃げてしまうのです。後ろに真っ直ぐ押してやるためには、足は真っ直ぐ前に向いている方が効率が良いのです。

骨盤が後傾してしまう

これはまた、「フォーム修正シリーズ」でもやる予定なんですが、骨盤が後傾しているとパワーポジションでの重心と接地位置の関係が悪くなります。なので、骨盤が後傾する事は良くないのですが、ガニ股になっていると骨盤は後傾しやすくなります。足を開くと骨盤は後傾し、閉じると前傾しやすくなるので、治した方が良いのです。

O脚になりやすい

ガニ股で足先が外を向いていると、膝も外を向きやすくなります。また足の重心も外重心になり、足の外側で体重を支えてしまうようになります。
膝関節から下は、脛骨と腓骨という2本の骨が伸びていて、内側に脛骨、外側に腓骨が位置しています。

上に脛骨と腓骨のGoogle画像検索の結果を載せていますが、脛骨の方が太く体重を支えるメインで、腓骨は足を自在に動かすために付いているものなんですが、外重心の場合、腓骨で体重を支えてしまっているんです。腓骨は脛骨に比べると弱いので、外体重の人は、脛の外側の筋肉が異様に発達していて硬くなってしまっています。そういう状態だと、どうしても内転筋側が弱くなり、膝が外側に引っ張られてO脚になりがちです。
O脚の何が悪いんだ、という話もありますが(いずれやります)、まず膝を痛めやすくなります。「ランナーニー」の別名もある腸脛靭帯炎の原因になりますし、他にも都合の悪い所もあります。なので、O脚もできれば修正できるなら修正した方が良いです。
(もっとも、O脚の事を原稿に書く時に述べますが、O脚を慌てて無理やり修正すると、膝下O脚というもっと治しにくいものになってしまいますので、注意が必要です。)

これらのよろしくない点があるので、ガニ股は直した方が良いです。

ガニ股の修正方法

ガニ股の修正は、非常に地味です。それは「足を真っ直ぐに向けるように常に注意する」というものです。
立っている時、歩いている時、走っている時に、足が真っ直ぐ向いているかを常にチェックして直していく。
まず、真っ直ぐの向きですが、足の中指が向いている方向が真っ直ぐ前になっている、というのを意識してください。多分、靴を履いている時の先っぽも中指になっていると思いますので、靴の向きが前を向いていれば大丈夫だと思います。
歩いている時、走っている時は、何か線があると良いですね。線に足の向きを合わせれば、足を真っ直ぐに合わせるのが易しいでしょう。
あと、見逃しやすいのが「アキレス腱伸ばしのストレッチ」です。この時、後ろ足・伸ばしている側の足がガニ股になってしまってる人が結構見られます。これを真っ直ぐに修正すると、他の時も真っ直ぐ向けやすくなります。
(ストレッチ効果もガニ股だと半減です。)

それでも、意識している時は真っ直ぐ向けられるけど、無意識に外向いてしまう、というのはあると思います。それはある程度はしょうがないです、長年その癖でやってきたので、身体に染みついてしまっているのでしょう。
その場合、2つほど方法があります。
1つ目は、敢えて内股にしてみる、です。基本は真っ直ぐにする練習をしますが、たまに内股にしてみて、身体に内股の癖も付けてあげる事で、少しずつ無意識の時の足の向きを前に直していく、という方法です。
2つ目は、外重心を内重心に修正する、です。腓骨ではなく脛骨で身体を支えるように練習します。そのために、内転筋を鍛える必要があるかもしれません。また、脛の外側の硬くなった筋肉をほぐして、足のバランスを整えるのも有効です。また、踵周りの関節をほぐしてあげるのも良いです。外重心の人は、踵のバランスも悪くなっているので、そこを修正するのです。
(この辺の細かな話はまた改めてやります。)

こういった地道な修正をしていく事で、ガニ股を修正しましょう。
(私は幸いながら高校生で修正したので早く直せましたが、年齢が高くなっていると、長年その癖で生きてきている分、癖が強くなっていて直すのに時間がかかると思います。でも諦めずに頑張ってください。)

かなり地道なトレーニングですが、こんな事でも効率の良い走り方のためには重要になります。

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