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私の青い宝箱

先月、twitterが「休眠アカウントを削除する」と言い、話題となった。

さっき、そんなことをなんとなく思い出し、なんとなく昔のアカウントを遡った。もうログインできないあのアカウントを。

そこには苦い記憶とともに、暖かな、今の私ができた確かな記録が残っていたように思う。

そのアカウントは中学1年生の私が作ったもので、当時沼落ちしていたアイドルについての、いわゆる趣味垢であった。

オタ活するのにYahooのリアルタイム検索では満足できなくなった中学1年生の私が、少々怖がりながらも手を出したのがtwitterだった。

その世界で同世代の友達がたくさんできた。親友のような人もできた。

もちろん大好きなアイドルのこともたくさん知れた。

空リプばっかりして、たくさんの人とTLで一気に会話してた。そのおかげでたくさんの人と仲良くなれた。

悩みや不安を抱えた時は、twitterの友達には言えた。顔も知らないけれど、気心しれた仲だったから。

現実世界が辛かった私にとっては、そこが唯一楽しめる場所だった。

例えば、私が学校でどう振る舞えばいいかわからなくなって、泣いていた時。少しだけそのことをツイートするとすぐに話しかけてくれた関西の彼女。今でも思い出すくらい、嬉しかった。

例えば、仲良くしてくれた絵のうまい彼女。私にもとっても素敵なイラストを描いてくれた。今見ても素敵なイラストで、もらった時はとっても嬉しかった。

例えば、アカウントを卒業した後。親友のようだった彼女がアカウントを消せない理由の1つに、あの頃の思い出をあげていた。

なんで私がそんなアカウントをやめたかというと、最大の共通の話題である大好きなアイドルのことが大好きではなくなったことと、少しずつ価値観がずれてきたことがわかったから。

本当は消したかったけど、パスワードがわからなくてそのままだった。

鍵をつけるにも当時はパスワードが必要で、だめだった。

使わなくなってからずっと黒歴史だと思っていた。

いや、いつか黒歴史になるなと思って使ってはいたけれど。

ごくたまに、もう入れないアカウントを見にいっては、なんだかまだ生々しく感じていた。

でも、さっき。全てが思い出に昇華されたように。全てが懐かしくなるように。

6年かかったけれど。

1年で約3万ツイートをしたアカウント。

それが私の「はじめてのインターネット」

私の中学時代を語るには必要不可欠なもの。なかったらなんて考えられないもの。

パスワードがわかったら私はどうするだろう。

恥ずかしくなって消すかもしれないし、また忘れたふりをして残すかもしれない。twitterが消すと言ったら、何も言わずに消えるのを待つだろう。いつか後悔するのがわかっていても。

繋がることすら難しい、ネットの大海に友達はいる。

またいつか会えたら、繋がれたら、そのときはあの時言えなかったようなことまで全部笑って話したい。

もうあれほどハマれるアカウントはできてない。

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