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満ち欠けするのは月と皿

(ヘッダーは色見本)
何じゅう年と、マジメにやっていても、オチャラケていても、小さなアトリエには定期的にまっくろクロスケがやってきます。
すすすすーっと、なんとなく目の前をよぎった?と一瞬思うのですが、猛烈に忙しいし、めんどくさいし、なんとなく直視しないでそのまま平気なふりして制作を続けてしまう。すると、その数日あとくらいかな、ドドドドと押し寄せてくる黒いかたまり。しっぱいという名のクロスケです。

先週からアトリエの人は、そのクロスケにやられています。
まったくマジメに、ある大きな作品をつくっていたのに、もちろん誠意をこめてつくっているのにと、アトリエの人はぶつぶつ言いながら、一人泣きそうですが、何時間か考えて「よし、やるぞ」といって、アルファベットでメールをぱちぱちと打ってから、チャオと言って送り、それから何日か寝ていないようです。


「クロスケがつけていく黒い煤」
日日器:半月皿/ココット/ミニ土鍋

上の写真:

1.本当は最初まんまるだった半月皿。クロスケがやってきてひびが入りましたが、アトリエの人が何かひらめいてわざと割ったら1枚から2枚のお皿になりました。

2.試作当時のコロンとしていたココット。多用カップに変身するべく試作が重ねられて、数年前からはスマートなフォルムに。

3.カラー試作のミニミニ土鍋は何も問題なく佇んでいますね。

※アトリエから正規にとびだした現在のココット、色に安定感あるミニ土鍋は ⇒ http://www.creema.jp/exhibits/list/kw/Cocciorino

アトリエからとびだして活躍できる器は一部です。アトリエの人にも使ってもらえない仲間もいるのです。まっくろクロスケがつけていくその黒い煤、その意味をアトリエの人はいまかみしめています。何じゅう年やっていると汚れも味になりました。

満ち欠けする月も、まっくろクロスケのしわざなのかもしれませんね。


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