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日常にすき間を作る、お彼岸

しゅんしゅんと湯の沸くような音がする。外は雨だった。洗濯物を今日こそ外に干したいと願っていたけれど、また明日に持ち越しそうだ。

天気予報の精度が上がって、天気を気にしておきたい行動を計画しやすくなった。天気予報アプリや天気予報ニュースで、ほぼ確実に翌日の天気が予測できる。

それなのに、今朝の予報は外れだったようだ。夜、天気予報アプリを見たときには晴れの予報。でも、今は雨がふっている。主張しているように、ざわざわと多めに降る雨。

そのおかげで、洗濯を外に干す予定がなくなった。カーテンやシーツの大物たちを洗おうと考えていた気持ちに、ぽこんとすき間ができた。

すき間ができたら、なんだか気持ちが軽くなった。

そうだ、今日はお休みしよう。ちょこちょこと好奇心にまかせて動き回る私にしては、めずらしい選択。いっそ、今日は休みにしてしまえ。

今日はお彼岸。秋分の日。

日常をばたばたと過ごすだけではなく、たまにはゆっくり、のんびりとすごす。いつもは身体と頭に染みついている日常の中に、少しすき間をもって。今、ここにいる私にまで命をつないできてくれた父や祖父母やご先祖さま達のことを思ってみよう。お墓参りにはゆけないけれど、空をとおして心は届くと信じている。

ゆっくり、のんびり。自分の手の届かない時間のことを思い、妄想する時間を持つのも必要なのかもしれない。

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