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TeachForAmericaから学ぶ組織づくり

Teach For Ameria代表のウェンディ・コップの著書『いつか、すべての子供たちに』を読んだ。一人の大学生が、アメリカのエリートたちを貧困地域の公立学校に教員として派遣するプログラムをつくっていく過程が赤裸々に描かれていて、映画をみているようだった。

なかでもおもしろかったのが、組織マネジメントや、派遣する先生たちのリクルーティング基準についての話だ。

面接の質問を考える際に、彼らは「問題に立ち向かえる人を選ぶ」ことを目指すとともに、厳しい選抜をしているように見せることも大切にしていた。その具体的な質問として以下の2つが抜粋されていた。

(1)風とは何ですか。描写はせずに、ただ風とは何なのか言ってください。
(2)現象学者は、宗教と風の類似点を次のように述べています。(中略)あなたが考える、風と類似したものを挙げてください。

こんなふうに知性あふれる面接を繰り返しつつ、次の12の評価項目について評価し、全候補者を6段階に分類したという。

「粘り強さ」「コミットメント」「誠実さ」「柔軟性」「口頭でのコミュニケーション能力」「熱意」「繊細さ」「独立心と積極性」「組織のなかで働ける能力」「自己評価する力」「生徒に認められなくても行動できる力」「概念的な能力/知性」

この評価項目は、―もちろんそれぞれの重み付けは各社の特徴によって変わるとしても―とくに一人ひとりが大きな影響を及ぼしやすいベンチャー企業にとっても参考になるものだと思う。

また別のページには、組織が危機に瀕したときにウェンディ・コップがメンバーに求めたことが書かれていた。そのなかで、『Surpassing Ourselves』という認知心理学者が書いた本が紹介されていた。その本には、「エキスパート」と「非エキスパート」を分ける特質は「素直さ」であり、常に学ぼうとする気持ちだと書いてあったそうだ。誰でも大事だと分かるようなことではあるけれど、このことをどれだけ重視するかによって、差が出てくるのだろう。

ウェンディ・コップはこうも書いている。

「そして、ここ何年かで学んだなかでおそらくもっとも重要なのは、有能な組織を懸命につくりあげることによってのみ、ミッションを遂行できるということだ」

これもまた当たり前のことのようだけれど、日々のミッション遂行に追われるなかで、採用や組織づくりに時間や労力、お金を投資することは簡単なことではないとつくづく思う。だけど、やっぱり大事なことだと思うし、採用基準や採用のための問いを考えるのっておもしそうな話だ。そんなわけで、採用面接で聞いてみたいことみたいなnoteメモ帳をつくろうと思う。

最後に、組織のことを考えることが事業の成長につながっていることを証明する記事を。

100人超えてもメルカリでは想定外の大きな問題なし
なぜなら300人まで対応できる人事制度を10人くらいの時から構築して準備していた



花を買って生活に彩りを…