耳垢

タップルをもう辞めるからタップル日記では無くなるけど、このnoteは自分のペースで自分の思ったことをありのままかけるから続けようと思う。

わてちゃんはそういうのは大好きなのだ。
例えば映画ノートを書いている。
観た映画の感想を誰かの評価を気にすることなく、ありのまま、自分の思ったまま書いていた。
これが凄く良かった。
完全自己満の自分だけの評論家気取りノート。
わてちゃんの意見は誰に批判される訳でもなく賞賛される訳では無い。わてちゃんだけの意見。
そういうのが好きだからこれも続けることにする。

前置きが長くなってしまったが、どうしても自分の中に残しておきたい話がある。

2022年の1月。年が明けてすぐ母方の祖父が亡くなった。

その出来事をどうしても残しておきたくてここに記す。

1月某日。
当時わてちゃんは現役限界大学4回生。

卒論に追われていた。
この日は卒論の提出締切8日前。
これを提出出来ないと卒業出来ない。笑えない。

ただわてちゃんは呑気なもんで執筆活動を休憩していた。
休憩と称し、仲良しオカンに
我「チョコ餅作ってあげよっかー?」
とサボりたくて言う。

オカンも「作って!作って!」と 乗り気。

餅をチンしておばあちゃんが毎年くれるおみくじチョコ(?)みたいなやつをひいて、餅とチョコを練り合わせる。
おみくじの結果は確か大吉。2個引いたんやけど確か2個とも大吉やったはず。

我「こんなんでいいんかな、、?」

母「知らなーい、、」

調べずにやるわて。
興味のないオカン。

でも結果上手くできた。
「美味しいねぇ〜」
とか言うてたらオカンの携帯がなる。

我「おばあちゃんじゃない?!」

実はこの前日、アルバイトから帰ってくるとおじいちゃんが急遽入院したことを聞かされた。トイレが上手く出来ないからという事だった。
そして、検査の結果をおばあちゃんが知らせてくれると聞いていたので、すぐにおばあちゃんだと分かった。

母「アンタ、ビンゴ!!」

電話に出るオカン。
ちょっと深刻そう。
さっきまでのチョコ餅の幸せが苦くて固くなってきた。
幸せな時間って一生続かんことを思い出した。

母「おじいちゃん、危ないって。もって今晩までかも。」

息を飲む我。
スッピンだった我は急いで出れる準備をして、タクシーに向かう。
この時は、もう祈るしかない。でも冷静に。
ここで私氏とオカンが怪我をしたらアカン。
ただただ、おじいちゃんがまだ息をしていることを願う。
私氏の身内が今まで亡くなったのは2人。
2人とも死に目に会えなかった。
2人とも確か深夜に亡くなって、朝聞かされた。
今思えば大人の優しさ。
でもその時はただ泣き崩れた。
小さかったとはいえ、人が亡くなるとはどういうことなのかは分かった。
だから今回はどうしても息があるうちに会いたかった。

そして、万が一亡くなっていても泣くのは我慢しようと思っていた。
何故か自分は泣いたらダメな気がしたから。

病院について名前を伝えたらすんなり案内された。

母「あぁ、、おじいちゃんもうダメかもね、、」

我「え?亡くなってるってこと?」

母「うーん、、」

何故オカンがそう言えたのかその時は分からなかった。

病室に着いた。

ベットで寝ているおじいちゃん。
その周りを囲むようにして病院の先生、おばあちゃん、叔母さん。

我(ん、、?これは寝てるだけかな?)

病院の先生がなんか喋ってる。
それをおばあちゃんは泣かずに真剣に聞いている。

あぶないかも知らんけど、まだおじいちゃんは生きてて、あとどれ位持つのかを話してるんかと思った。

けどなんか様子がおかしくて、呼吸のやつも外されて。
間に合わなかったことを把握した。

いつも元気なおかんも、
能天気な(褒めてる)叔母さんも、
気丈なおばあちゃんも、
泣かないと決めた私も全員泣いてた。

泣いて泣いて泣いた。

しばらくして、

泣きながら

急にオカンが耳を疑うようなことを言い出した。

母「見て!おじいちゃん耳垢すっごいよ!」

叔「え!みたい!うわ〜!ほんとだ!凄い!」

祖「そういえば看護師さんが嫌がって取らせてくれなかったって言ってたわ。」

母「え、取ろうよ。せっかくだし。」

叔「え!取ろ取ろ!」

祖「ええ〜、もう嫌な子達、、」

と、さっきまであんなに泣いてたのにキャッキャッキャッキャッと死んだばっかの父親の耳掃除を始めてた。

不謹慎にも程がある。

ただ、その時私氏は強く思った。
こういう家族を育んだおじいちゃんの人生は素敵なものだったと思うし、今そういう人たちの元で育まれている自分は幸せだと感じた。

2022年の1月に書き始めたはずなのに気づけば少し月日が経って色んなことも変化したが、おじいちゃんとの思い出胸に今日も頑張って生きていこう。

見守とってね!おじいちゃん!

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