失恋史
失恋というもののつらさは話に聞いていたのですがいざこの身に降りかかると非常にしんどいものだ
中学校から大学生四年になるまで好きな人がいた。
特別顔がよかったわけではない。
愛嬌がよかった。とにかくかわいらしい子だったのだ。
そんな子が中学一年生の休み時間に二人で○罰ゲームをしようといってきたのが私の悲しい一途生活の始まりだ。休み時間に二人で後ろの黒板に〇×ゲームなんてしていたら好きになってしまう。一回ではない。ほぼ毎日だ。
かつてない初恋の衝動により胸に風穴を開けられた私はすぐに告白した。
まあフラれた。これが一回目
そこからそこそこの月日がたちもうすぐ卒業シーズン。フラれた後は少し気まずかったけどなんとなく距離も戻ってきたらやっぱりまだ好きだった。
フラれた。今度はみんなの前で。
カウントツーアウトまであとワンストライクだ!気を引き締めろ!
そのあとは各々違う高校に通うことになるのだが同じ市内にあったため距離が近い。なので通学路でよく合う。気まずさに耐えられなかった私は気づかないふり。
今思うと思春期すぎる。
そこから時はさらに進んで大学生になった。自分はハワイアンレストランで働いているのだがなんと彼女がここで働きたいという。
冷やかしなら帰ってほしい。もうつらい思いはしたくないんだ。
当然彼女をバイトに入れてあげ、また中学時のような楽しい時を過ごす。
私は本当にバカだ。また好きになってしまう。諦めが悪すぎる。
長々と語るのは好きではないので先に言うと3ストライクになってしまった。
理由はバイト先で知り合ったイケメン白人といい感じだったらしい。
敵わない、、、、
高嶺の花子さんですら君より年上で焼けた肌がよく似合う洋楽好きな人だったのに。
人種が違うじゃないか清水依与吏。話が違うぞ。
フラれた後扁桃炎を患い、一週間程度40度の熱を出したのはいい思い出だ。
結局そのあとも好きだった。しかしもう迷惑が掛かるのでやめにした。
そこで見返してやる!なんてMPはとっくに尽きている。でもパルプンテは撃てたかな。
ついこの間バイトで飲み会があった。彼女も出席し二次会のカラオケでは二人でデュエットなんてしたりした。
彼女の歌ったハレンチは毎日聞いている。彼女のおかげで嫌いだったちゃんみなを好きになれた。恋の力は嫌いを好きにできる。こう考えると24時間テレビのコンセプトは案外悪くないのかもしれない。
帰るころには彼女はべろべろになり私が介抱し家まで送ることとなった。
その道中でまた告白するべきか葛藤している最中、「もう彼氏はいいかな」と
この言葉は基本的に恋愛対象に見れていない人へ向けた言葉なのでそこでやっと気づけた。
私は恋愛対象ではなかったのだと。冷静に考えればわかる話ではあるが恋愛に冷静なんて言葉を持ち出す奴は何もわかっていない童貞だ。
そのあとは泣きたい気持ちを必死に抑え、酔い特有の悩み相談を親身になって聞いてあげた。
彼女には幸せになってほしいのでね。幸せにするのが私じゃなかったっていう話だ
そんなこと認められるか!まだ好きだ馬鹿野郎!
一途は損だ。女の子の欲しがる一途は本当の一途ではない。
モテる男子が自分にだけ見せてくれる優しさのことを指している。
かつて全世界が恐れたような神風特攻隊のように命を捨てる覚悟で何度もアタックするような一途は基本的に不幸だ。
でもいい経験になったと思う。これも成長の糧さ
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