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【ネタバレ含 感想】Guardians of the Galaxy Vol. 3

Filmarksにも書いたけど、結構な量(自己満足)になったのでこちらにも。
そもそも初日(5/3)の朝イチで観たのになかなか感想がまとまらず…4回(2D字幕/4DX Screen/Dolby-Atmos/IMAX)鑑賞を経てやっと書けた…

2014年から続いた『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズ3部作の完結編。MCUの中でも…というか、自分としてはあらゆるコンテンツの中でも最も大好きな作品なので思い入れはかなり深め。2時間半で濃密な展開が繰り広げられる中、GotGシリーズらしく笑いとシリアスの緩急が抜群に面白く、ガン監督の手腕が冴え渡る。所々に挟まれる過去作オマージュっぽいシーンも楽しみながら、ガーディアンズメンバー達全員の見せ場もしっかり作られててとにかく最高!ギャグシーンではゲラゲラ笑ってたのに、時折ツーッと涙が出てくる場面もあったりして…

↓↓↓ 以下ネタバレを含む感想 ↓↓↓













●感想
冒頭のマーベルロゴに映るのは全てGotGメンバーの名シーンの数々…もう既にここで涙腺危なかった。次に改造前のロケット(にハイエボの魔の手が襲いかかる)、そのまま現在のロケットへと移り変わる。ノーウェアを歩くロケットを追うシーンがほぼ低めのロケット目線で映されているところも本作らしい演出。
過去作オマージュのシーンが散りばめられていたのも嬉しいポイント。オルゴコープで警備兵達を浮かせちゃうシーン(≒Vol.1キルン刑務所)とか、長回しアクションシーンでのビリビリ(≒Vol.2のロケットvsラヴェジャーズ)とか、グルートの肩に乗るロケットとか…他にももっとあるけど、それぞれ(アッあれだ!)と嬉しくなっちゃう場面ばかり。長回し戦闘シーンもGotGとしては珍しく、見応え抜群。各メンバーにコロコロと視点が移りながらも見やすいし、円盤化したら手前と奥で起きてることを1コずつ確認したいシーン。
もう本当にガン監督とキャストとスタッフにありがとうの気持ちでいっぱい。自分がハマり出したのが2017年(VOL.2公開時)なのでVOL.1公開時からという訳ではないけれど、それでもこれをきっかけに他のMCU作品も好きになったり(当時は15作品だったのですぐコンプできた)、映画の鑑賞習慣が確立されたり、自分にとっては大きなきっかけとなったシリーズ作品。そんな作品がちゃんとガン監督の手によってきれいに完結されたので非常に満足。「セカンドチャンス」がシリーズ通しての大きなテーマだったけど、ガン監督自身の色々を経ての本作なので、そのメッセージも強く伝わるというもの。ガン監督のGotGが観られないのは正直寂しいけど、今後はDCの方でゴリゴリに活躍してくれるのを期待…!

●ロケット
かねてからのガン監督の発言とかで(ロケットの最期が描かれてたら嫌だな…コミックでそういう展開もあるし…納得できるようにはしてくれると思うけど)と考えていたので、今回の着地で自分は大満足。本作を見てからVOL.1〜VOL.2を見返すと、ライラの「実はね、これはあなたの物語」発言が響いてくる。刑務所で囚人服に着替える時の痛々しい背中やケダモノ扱いされて怒り狂うところ、ヨンドゥを見送る花火に涙するロケット(しかもポスクレ除くと本編ラストシーン)…もちろんガーディアンズの面々を丁寧に描いていた中でも、ロケットの物語はより一層深くまで描かれてたんだなあと。本人が出自を全く語らないので、逆にそういう表現が印象に残るということもあり。
冒頭の重力ブーツが後半ハイエボ戦で活躍するのも最高。最後に「これで解散か?」って素直に悲しげな顔見せるとこも良いし、最後"合図"でCome and Get Your Love流しながら特攻するのも良いし、全部良かった。

●スター・ロード/ピーター・クイル
VOL.1の♪Come and Get Your Loveに合わせて踊りながらの初登場時から根っこの部分は変わっていないクイル。今回ガモーラに対して未練がありすぎたところも、ロケットを救おうと必死の形相を見せるところも、全部ひっくるめて「MCUのピーター・クイル」としてブレてないなぁと思った。オルゴコープでのウラに対する必死のアプローチは、一見単なる人たらしっぽい様子に見えて、実はシステム根幹にアクセスできるように騙してたり…とか、本人の性格が良い方に働くような演出もクイルっぽくて好き。

●ガモーラ
エンドゲームで過去からやって来たガモーラなので、ここ数年クイル達と苦楽を共にした彼女ではなく、(VOL.3でどう描くんだろう)と心配していた所ではあったけど。クイルの「過去のガモーラヤバすぎ」発言の通り、喧嘩っ早く言いたいこともガンガン言う、これはこれでいいね!ってなるガモーラ像が描かれてました。クイルの話に対してちゃんと「それは未来の別の私で、私じゃない」という所は一貫してた一方で、アレートラボに引き返す場面では呆れながらガーディアンズメンバーと戦闘に加わったり、クイルとの最後の会話で"別のガモーラ"とクイルとの関係性に理解を示したり、本作中での心境変化も自然に感じられた。グルートの言葉も本作中に理解できるようになってたしね。最後ラヴェジャーズでガシガシ可愛がられてる感じだったのもこっちのガモーラの居場所って感じで◎。

●グルート
すっかりマッチョに成長したのでほとんどヴィン・ディーゼルみたいになっちゃったグルート。そのおかげでアレート・ラボでクイルと協力したバチバチのバトルや長回し戦闘シーンなどの見どころが満載に。最後の「I love you guys.」(実際は「I am groot.」と話してるけど、ファンがグルート語を理解できるようになったという粋な演出)なんてファンサービスも嬉しくなっちゃう。

●ネビュラ
3作(+アベンジャーズ等)を通じて一番変わったのはネビュラかも。VOL.1ではロナンの手先としてヴィラン然としてた彼女がVOL.2のガモーラとの関係で少しずつ変わり、VOL.3ではツッコミ役を担うまでに。ガモーラとの「フン!」「フン!」の掛け合いも(今見たらVOL.1の時からやってた)楽しいし、今ガモーラとの関係性を良い塩梅に構築してる辺りも好き。ドラックスやマンティスと本当の意味で分かり合えるラストも良かった

●マンティス
ホリデースペシャルでクイルの妹(正確にはエゴの子ということだけど)ということをサラッと明かしていたマンティス。VOL.2の時は「共闘」という関係性だったけど、唯一の本当の家族としてクイルを気にかけてる感じも良かった。宇宙服の「H e l l o ---!とかコミカルなシーンも多い一方で、ちゃんと最後の別れでは切なさを感じさせたり、本当に魅力あるキャラクター。

●ドラックス
VOL.1の頃はまだレスラー引退後の少々ぎこちない演技が天然っぽいボケ役にピッタリ…という印象もあったドラックスだけど、キャリアを積んですっかり「コメディもシリアスもお任せあれ」な存在に。VOL.2ではグルートに対してパパっぽいところも見せつつ、VOL.3の囚われた子供たちを助ける場面ではネビュラも驚きの父親っぷり。バイアスかかったまま人を見てはいけないね。
※ちょっと話題になってたカウンターアースでのボールやバイクのシーン、自分は「ドラックス(の種族)としては悪気はなく、戯れの一環」と(若干都合よく)解釈したのであまり気にならなかった。

●クラグリン
VOL.1では友情出演みたいな形だったけど、登場を重ねるにつれ重みが増していったクラグリン。クイルの幼少期〜今を知る人物として欠かせないメンバーに。飄々とした雰囲気でネビュラやコスモと絡む様子はずっと見てたいと思わせる魅力がある。

●コスモ
VOL.1でコレクターに囚われていた頃はすれ違い様にロケットと睨み合っていたコスモ。ホリデースペシャル時点で既にガーディアンズメンバーとして馴染んでおり、VOL.3ではラストに大活躍を見せてくれた。クラグリンに「good dog」と言われるや否や「知ってた!」と喜んで跳ねたり、犬っぽさ満点で可愛かった。

●ハイ・エボリューショナリー
「倫理観が人間のソレと違うが故に非道の道を歩む」的なキャラだけど、ハイエボはその狂い方が半端じゃなかった…。ロケットのオリジンで非道っぷりを散々描いておきながら、最後はガーディアンズメンバーにボコボコにやられちゃう感じ、めちゃくちゃスカッとしたな。最期が呆気なかった感もあるけど、強烈な印象を残すヴィラン。

●ライラ、ティーフス、フロア
本作初登場なのに強い印象を残す、かつてのロケットの仲間たち。VOL.1でノバ軍に捕まったロケットの所にちゃんと「ASSOCIATES: GROOT, LYLLA」の文字があるのも、今見ると感慨深いものが(当時は単にコミック設定を持ち込んだだけかもだけど)。本作初登場ながら悲惨な最期を遂げてしまう彼らだけど、キャラのビジュアルや性格付けなど、非常に丁寧なキャラ作りで惹きつけられる。

●ヨンドゥ
一瞬の登場ながら胸の高まりを抑えきれなかったあの場面。泣いちゃう。VOL.2でクイルを救ったあの言葉で今度はクラグリンまで救っちゃうなんて粋過ぎて格好良い。

●アダム・ウォーロック、アイーシャ
VOL.2に比べると感情表現がちょっと豊かになってた感もあるアイーシャ。めちゃくちゃプライドの高いソヴリン人も、ハイエボの前では頭を垂れるしかない…という哀しさも眼を見張るものがあった。そしてウォーロックの「見た目は大人、頭脳は子供」感!今後のMCU展開でも出てくるのだろうか

●ラヴェジャーズのメンバー
スタカーとかクルーガー(絵文字で喋る赤い半魚人)とか、VOL.2で勢揃いしたラヴェジャーズの面々が本作ではがっつり本編に関わってきて面白い展開に。こっちのメンバーも個性豊かで色々見たいキャラばっかりなんだよな…。
ミシェル・ヨーも出てくるかな?ってちょっと期待したけど、さすがにシャン・チーで重要な役どころだったしそういうわけには行かないか

●その他
コスモやクラグリンとカードゲームを楽しむブローカーやハワードザダックとか、細かいところまで行き届いてるのも楽しかった。シリーズファンなら絶対気づくし、そうでない人も疑問に思わずスルーできる(たぶん)ようなバランスも心地よい。


鑑賞2日後の大阪コミコンにて マイケル・ルーカー氏と


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