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一瞬で稼いだ社長の末路

今から一年半ほど前。

ぼくにとって、かなり悲しい出来事が起きた。

ぼくは、仕事の一環として経営コンサルティングをしている。ダイレクトレスポンスマーケティングに精通している影響からか、よく売上アップの方向で依頼が来ることが多い。

まあ、ダイレクトマーケターを名乗ってる人たちは、金持ってる感がすごいけぇね。ぼくは、そんな連中とは一緒にしてもらいたくはないんだが、これは仕方ない。イメージ払拭は、ぼくのこれからの大きな課題となろう。

けどね。

その、『売上アップ』ができることを、ぼくは誇りに思ってた時期があったし、企業のサポートに入って売上アップが達成できたときは、すごく嬉しく感じれた期間もあったんだ。

でも、その時のぼくは何も知らなかった。

いや、厳密にいうと、経験が足りなかったんだ。一年半前といえば、ぼくも独立して二年経たないくらいだ。なので、売上アップに成功した企業がしばらく経つと、どんなことが起こるのか?というのを、全くわかってなかったんだ。

どんなことが起こったと思う?

そうなんだよ。コストもそんなにかけずにさ、売上が10億も20億も上がった会社の社長さんは…しかも、数ヶ月という短期間で売上があがった会社の社長さんはさ、「世の中チョロい」と思うようになるんだよ。

いやね、たしかにずっと苦労を重ねてきた社長は、そうにはならないよ。

でも、立ち上げからまぁまぁ順調にいっていて、けど、最近なんか頭打ちしている。だから、テコ入れとしてコンサル雇って売上をガッと伸ばしたい。そんな感じの社長は、実際に短期間で大きく売上が上がると、「やっぱオレの考えって全部正しいんじゃねぇかw」って感じで、世の中をなめるようになる。

すると、仕事も部下や組織に丸投げをするようになる。いや、厳密にいうと、社長の仕事はちゃんとしてまっせ風な小細工や裏工作をするようになる。

でもさ、そういう会社って、昔から社長を支えた世話役みたいな方がいるんだよね。辛い時もキビしい時も、社長と会社のことを考えて胃を痛めるような役を、先陣きってやってくれるような方だ。

だから、社長がフラフラ遊ぶようになると、その世話役の方が喝を入れたり、釘を刺すようになる。これは、とってもありがたいことだ。

だが、社長の視点からするとどう映ると思う?

そうなんだよ。うっとうしい奴、面倒くさい奴、ジャマな奴にしか映らないんだよ。

あれだけ親身になってお世話してくれたのに。

そして、社長と世話役の方は大喧嘩。あれだけ苦楽を共にしたのに。

「売上をあげたい」というささいな願いによって、お金は潤沢になった。けど、それよりも人間にとってもっと大事なこと、つまり『自分のことを心から理解してくれている仲間』を、あっさりと失ってしまった。

ダイレクトレスポンスマーケティングは、コストをかけずにお金を生み出すマーケティング手法だ。しかも、WEBで戦うならますます必要不可欠なマーケティング手法となる。

ダイレクトレスポンスマーケティングの起源はアメリカだ。だから、ダイレクトマーケターを名乗る人たちは、アメリカを始めとした海外のノウハウを一生懸命拾ってくる傾向が極めて強い。

そして、それと同時に、西洋の文化も日本企業に落とし込もうとしてしまう。

たしかに、西洋はビジネスのメッカだ。だから西洋から学ぶ“洋才“は欠かせない。

けど、ぼくたち日本人が忘れてはならないこともある。それが“和魂“だ。

有名なものだと、おもてなし。
そして、おかげさま。
さらには、お天道様は見ている。

これらが和魂の全てとは言わないが、少なくともこんな文化や考え方が昔から続いているのは、そして人々に受け入れられ続けているのは、日本くらいだ。

だからぼくは、海外から学ぶ“洋才“だけではなく、日本の精神も取り入れた“和魂洋才“を心がけるようになった。

きみもきっと、悲しい出来事から学んだことがたくさんあると思う。

共に乗り越えていこう。

ReveDunJourプロジェクトは"夢”に特化し、子どもたち若者たちへ夢の持ち方・叶え方を発信しています。世界で夢を叶えてきた達成者たちが在籍。彼らから知恵と考え方を絞り取ることを是非としています。大和の心で我が儘に。