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その「実績」って何のため?

最近、web屋さんと話していた時のことです。

そこの代表から「実績が欲しいから安値でも契約を取りに行ってしまう」という相談を受けました。

実績が欲しいといっても、どこでもかしこでもいいからHPを製作したい!というわけじゃないらしく、今回の場合は地元の有名企業の案件が欲しかったそうなんですね。

地域で有名な病院だったり、ある地域だけでドミナント展開してる店舗といった感じです。よくあるじゃないですか。

そんな有名企業のHP製作を手がけることができると、信頼性も増しそうだから、安くてもとにかく契約したいと、代表は考えてたみたいなんです。

ですが、正直いってぼくは「そんなの意味ない」と思ったんですね。

いや、思ったんじゃなくて、その考えを代表の方に正面からぶつけました。

すると代表は「え?だって有名企業のHPを作れるんですよ?田辺さんだって、appleのHPを手がけた企業が近くにあったら、そこにお願いしたいと思いませんか?」と返してきました。

「おお、そう考える人もいるかもな、、、」

ぼくは、代表の考えをフムフムと聞いてたんですが、やっぱりどこか違和感を感じてたんですね。

というのも、そのweb屋さんが抱えている基本姿勢が「お客さんと永く丁寧に接すること」としていたからです。

つまり、そのweb屋さんがお付き合いしたいと考えているお客さん像は、長期にわたって手を取り合ってお互いに信頼を高めていくというものだったんですね。

となると、『有名企業のHP製作の実績』というのは、やはり無意味になってくるんです。

確かに、実績を公開するのは信頼を得るのに効果性の高い手段のひとつです。

なんですが、その実績も経営方針から導き出された哲学や、理想のお客さん像とマッチしていなかったら全く意味がありません。

今回の場合、web屋さんの姿勢は「お客さんと永く丁寧に接すること」というものです。

なので、お付き合いしたいお客さんは、「長期にわたって付き合ってくれる企業」となってきます。

となると、そんな企業が求めているモノは「有名企業のHPを手がけた経験があるか?」ではなくて、「HPを手がけて実績を出し続けているか?」の方が強いと予想できます。

なので実績を掲げるのであれば、「有名企業のHP製作」でもいいっちゃいいんですが、それよりも「有名企業のHPをどれだけの回数サポートしてきたのか?そしてそこからどんな結果を生んできたのか?」といった方がより強力な訴求となってきます。

ぶっちゃけ有名企業のHP製作なんか、1回程度であれば山奥のひとりでやってるようなweb屋さんにも依頼が来ることがあります。

だって、有名企業や比較的大きな企業ってのは、費用を抑えるためにもあいみつをまずとるからです。

ビジネスは本当に舵をとる人のさじ加減で大きく変わってきます。

何も考えず、勘や勢いのみで進むのも悪いとは言いませんが、ひとつひとつの事柄に対して、考えや哲学、価値観を持つのも有効だと考えます。

田辺輝恭

ReveDunJourプロジェクトは"夢”に特化し、子どもたち若者たちへ夢の持ち方・叶え方を発信しています。世界で夢を叶えてきた達成者たちが在籍。彼らから知恵と考え方を絞り取ることを是非としています。大和の心で我が儘に。