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病歴・就労等申立書の全貌【障害年金】【精神】【20才前障害】

こんにちは。田中しいです。

第一回目のツレの障害年金を申請した話。

第二回目の障害年金ってそもそもなんだ?

に引き続きの第三回目。

今回は、多分恐らく誰しもが最も苦労するであろう

病歴・就労状況等申立書についてまとめたいと思います。

1:病歴・就労状況等申立書とは

障害年金の申請に必要な書類のひとつ。

医師の診断書にも専用の様式があるのが障害年金ですが、

それとは別に、(基本的に)発病から現在に至るまでの状況を詳しくまとめた申立書も一緒に提出します。

ちなみにこんな感じ。

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初回相談の際に私は役所の年金課で用紙をもらいましたが、

年金機構のHPからもダウンロードが可能。

Excelで作るのが楽と言われているらしいですが

私はPDFを読み込んでillustratorで作成しました。(笑)

手書きでもOKだけど、役所の方からは「鉛筆で書いてほしい」と言われました。

はっきり言うけど修正必須の書類です。

私は書き直したり修正したりで計5回は書き直しました。

2:20才前障害の場合の申立書について

本来であればこの申立書は発病時からを何か月~何年ごとに区切って作成するものなのですが

我が家のねむるさんのような20歳前障害だと、

出生から今に至るまでをまとめなければならないということに。

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我が家の場合、1~4に関しては出会ってすらいなかったので、ねむるさんとねむるさんのお母さんに時間を頂き、

過去の話を順を追って聞き取り、ノートにいったん書き出したうえでまとめました。

意識したのは

①きちんと時系列にまとめること

②できること・できないことを明確にすること

③通院がある際は通院頻度を書くこと

④自宅でどういった状況で過ごしていたのか

⑤転院の際の理由

⑥客観的事実として書くこと

の6点。

以前の記事にも書いたけど、情に訴えかけたってなんの意味もないので。

たとえば

「自宅でずっと寝たきりの状態で」…じゃ曖昧なので

「自宅での時間は基本的に自室のベッドにて過ごし、夜は眠られないが明け方5時ごろに寝付いたのちに覚醒を繰り返しながら夜21時まで眠る日もあった」「気分の落ち込みが激しいと食事を摂ることができない日もあり、トイレ以外でベッドから出ることができなかった」と、なるべく具体的に書くこと。

また、日常生活においてどこまで介助・援助を受けているかも明確に表記することを心掛けました。

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そして裏面。

日常生活状況の項目、気を付けてほしいのは単身生活をするという前提で考えてほしいこと!

また、これとっても簡単に「着替え」とか「食事」とかを書いておりますが

これの「自発的にできる」の「できる」のラインにも注意が必要です。

たとえば、食事は一日1回なんとか適当に食べてるだけだけど、食べれてるわけだし…→できる!

って、わけじゃないんだ、これが。

ここにおいての「できる」は

「1日3食、栄養バランスを考えた食事を摂ることができる」

にまで到達出来て初めて「自発的にできる」なんですよ。

というわけで我が家のねむるさんは「3」か「4」に丸をつけたはずです。

今現在においてもご飯は基本的に私が作って、さあ食べるよーと声をかけて食べることのほうが多いのです。

これね、医師とのコミュニケーションにおいてもそう。

きちんと「こういうことまでならできるけど、ここまではできない」を日々伝えておかないと、

医師の診断書上もここに似たようなところがあって、

病状が重たくてできないことが多いはずなのに、非常に軽く書かれてしまう原因になるんです。

医師とのコミュニケーションは大切。はっきりといろんなことを伝えておこう。

現状に関してはねむるさんの主治医に共に暮らしているパートナーとして手紙を認めたこともあり、

かなりこちらの認識と合っている書き方をしてくれていました。

3:我が家のねむるさんの申立書はこうだ!

さすがにぼやかすけどね。

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表面のえげつない文字量がおわかりになるでしょうか。

どんなに簡潔にまとめたくてもさすがに約6年分は…もう1枠使わせてもらおうかと思ったくらいになったよ…。

これが例えば先天性のものであれば、申請をするのはお母さんになるのだと思うのだけれど

記録を残しておくことの重要性がよくおわかりになるのかと思います。

そして完成したこれを読んだねむるさんに

「しいちゃんは私よりも私を知っている……」

と言われてしまったのでものすごい完成度だと思います。たぶんだけど。

文字書きを舐めないでほしいね…!

4:作成して思ったこと

どう考えてもきつい。

我が家はうつ病ということもあり、ねむるさんのここまでの一生を書きながらも

家庭環境がどうであったのか、だとか

こういうことがあってこういうことにトラウマができた、だとか

メンタル面に影響を及ぼしてきたものたちでこんなことがあったよ、という話を書かなければならなかったのだけれど

これを本人にやらせようとする年金機構…だいぶヤバない…?

って結構素直に思うんだよなぁ。

思い出したくないことって誰にだってあるわけじゃないですか、

それを根掘り葉掘りとね…文章に起こしてまとめろってさ…見世物じゃねえんだよこちとらよ…みたいな気持ち。

そういう意味で言うと、この申立書を第三者がまとめるってすごく合理的だな、と思う。

で、申請しようと持って行って見てもらった際にも

直したらいいところ・追加したらいいところは結構出てきたので、ガチで修正は必須。

我が家は自立支援医療を利用していることや、手帳の申請がこれからであることも付け加えてほしい、という旨。

あとは現在の通院の頻度かな?それに付け加えて付添や送迎を母もしくは同居人(私)が行っていることも書き加えたはず。


…それでも、ここまで作りこんだ結果、役所の年金課の方には

「すごくよくできてます」

と言われたので、たぶんかなり頑張ったほうなんだと思う。

5:そんなわけでまとめ

まあ一言でまとめると

めっちゃくちゃきついし面倒だし厄介だぞ、病歴・就労状況等申立書。

自力申請きつそうだなと思ったら、すぐにでも社労士さんや病院のソーシャルワーカーさんをまず頼ってみてほしい。

そして、兎にも角にも

記録を残しておくことの大切さ。

これは本当に痛感させられるよ。

あと、病歴・就労状況等申立書に関しては、

医師の診断書とかみ合わないところがないようにしようね。

これがあると変なところで突っ込まれたりなんだりするみたい。

時にネットでは「医師の診断書がすべて」という人もいるけれど、

ねむるさんの主治医並びに病院側・そして年金課の方からは「申立書もかなり重要」という言葉をもらった。

いかに診断書の内容と大きな相違なく、どれほど深刻なのかを伝えられるのがこの書類。

今回はこれで申請したけれども、もっとうまく書けたのではないか…と思ったりすることも本音。

社労士さんに頼むべきだっただろうか…とかも思っちゃうのも本音。

それでも、ひとまずはこれでうちは吉報を待つばかり。


以上、短いんだけれど。

20才前障害の病歴・就労状況等申立書をまとめたブログ等が少なくて

最初これを作成する際にかなりいろいろ探し回ったので。

同じような方に届いてくれたらいいなと思います。


それでは、第三回に渡るツレのねむるさんの障害年金手続きについてのまとめ記事となりましたが

ひとまずはおやすみします。

良い知らせがきても、こなくても。

また春ごろには顔を出しますね。よろしくおねがいします。


田中しい

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