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スカッと!ハッピーパン屋物語

※倫理注意!

———ペンネーム、『自称アメリカ村』さんからの投稿です。

これは、僕がパン屋でアルバイトをしていた時の話です。
その日は休日ということもあり、店内はとても混雑していました。
しかし、小さいパン屋だったのでレジがひとつしかなく、どうしてもお客さんを待たせてしまっていました。

すると、、、

「いやいやいや、さすがに遅すぎでは?(^_^;)この調子だと5000年待っても俺氏が焼きたてジャパンを ムシャアできる日は来ないと推測しちゃうんだが……(呆れ)」

ついにお客さんの一人が待ちきれなくなったのか、キッショい顔のキッショい口調で文句を垂れてきました。
オタクアレルギーな僕は、この時点で

「じゃあ大人しく家で練り消しパンでもネリネリ作ってろボケカス対流オーブンのエサにしてやろうか」

と言いたくなってしまったのですが、その気持ちをグッと堪えて急いでレジを進めることにしました。


「え?ちょちょちょちょちょいちょい無視っすか?バイト風情が無職の俺氏に対して無礼千万すぐるんだが(トングカチカチ!) 。ま、上流階級の俺氏は塩パン一個しか買わんがそれでも大事大事のお客様様なのであるが〜?今日だってマッマから貰った100円握りしめてやっと部屋から出たってのに、人カス溢れててブチギレそうなんですが(´ー`) これでも耐えてあげてる方なんですが(´ー`)  
……いやいやこう言ってる間もフル無視ってお前。もしや耳付いてない?そうかそうか、つまりお前はそういう奴なんだナ〜wwww鼓膜弱者ニキなんだナ〜wwwwwwwwwつってな!わしゃヘルマンヘッセのエーミールかって!(爆)」


僕はもう限界でした。無視していたのは、口を開くとゲロと罵倒と罵詈雑言がまろびでそうだったからです。だから敢えて対応しなかったんです。それなのに奴は、いつまでもベラベラと汚い言葉を紡ぎ続けていました。

"オタクは学校来んなよ"———ザ!世界仰天ニュースのこの名言って、パン屋に当てはめても通用するんだなぁ———

忙しないレジ業務の中、ついぼんやりと現実逃避を始めてしまったその瞬間、信じられないことが起こったのです!

——CM入り
ファッキンカードマァァァン⤴︎⤴︎!!!
——CM終わり

(ナレーション) キショいオタクに嫌気がさした投稿者。つい現実逃避を始めてしまった、その時!


「wow!なァんてこった!日本人は全員礼儀正しいものだと思っていたんだけどね!まさか君みたいな口うるさいクレーマーがいたとは驚きだよ!」

なんと、その場にいたアメリカ人っぽい人がハッキリと物申してくれたんです!とても人の良さそうな方でした。

「ハハッ 君がもし歌手デビューするならイエローモンキーベイビーズfeat.ジャップってとこかな?……oh!こういうのはReiwaでは許されてないんだったね! ソーリーソーリー許してクレメンス(笑)」

全然ダメな人でした。

人が良さそう、とか思ってしまった自分が恥ずかしいです。そういうのはReiwaじゃなくてもダメです。すると……

「アッアッ外国人こわひィ俺氏帰るぅ…ほなまた……」

「待ってくれ!君に土産があるんだ」カチャッ

「え?」


ズダァァァァァァァァンンッッッ……!!!!


なんとそのままオタクを撃ち殺したのです!
とても良い人ですね。全然ダメな人だった、と思ってしまった自分が恥ずかしいです。
本来なら店員がキッチリ始末するべき客、それをお客さんであるアメリカ人っぽい人自ら粛清してくれたのです!彼はクルッとこちらを振り返ってこう言いました。


「ボクの故郷では、2足歩行の動物とApple信者はブチのめしても罪に問われないって法律があるんだ。彼のデフォルトが四つん這いだったら撃てなかったところさ!」

そんな国があってたまるか。
ウ〜ン、彼はどうやらアメリカ人ではないようです。ただのAppleアンチでした。そして彼は、そのまま「オタクだったもの」に話しかけます。

「まぁとにかく、そんなにパンが食べたければ自分で練り消しパンでも作るか、自分自身が材料になるといいんじゃないかい?」

なんということでしょう。僕がさきほど心の中でオタクに思っていたことと、彼が言ったことが完全に一致していたのです。

「——ってもう聞こえないか!HAHA!いつ見ても即死ってのは面白いね!材料君、君はきっと最高のパンになれるよ!豚の餌として、ね!HAHAHA!!」

そう、

——オタクは一人で練り消しパンでも作ってろ——

これが決め手で僕と彼と無事結ばれました!撃ち殺されないように常に四つん這いの生活を強いられていますが、今とっても幸せです。

ありがとう、練り消しパン。
運命の、赤いパン。

Fin

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